サプリメントの多くは、ぼったくり商法だ。
微量の栄養素を摂取したとして、いったいどれほど効果があったのか、正確に検証することができない。
人間の「健康」とか「美容」といったものは、そもそも目標の定義自体が曖昧な上に、体質、食事、職業、生活習慣などなど、あまりに膨大なファクターによって成り立っているものなので、何らかのサプリメントが「本当にどれだけ効果を及ぼしたのか?」を科学的に計測することはできない。
サプリメントにおける「科学的根拠」は、「何らかの健康効果があるとされているものに、○○という成分が含まれていた」というもの。じゃあ、その成分を抽出して経口摂取した場合、実際にどの程度の効果があるのかは、正確な検証はできない。
サプリメントに効果がない、とは言うつもりはもちろんない。
ただ、「検証できないけど、効果があるかも?」という前提の上で、様々な情弱ビジネスが展開されるのが、サプリメントという商品なのだ。
実は、大勢が好んで買っている「すごく効果がありそうなサプリメント」は、そのほとんどが、材料費や製造費ではなく「広告宣伝費」だ。
高額サプリを買ってプラシーボ効果を得られる人はそれでいいとも思うけど、このサイトを見て文章をちゃんと読んでいる人は、「理屈がわかった上で、合理的なものを選びたい」と思っている人が多いだろうから、そこらへんをキチンと解説していきたい。
先に結論から言うと
- 宣伝・広告に金を使ってそうなサプリメントは避けろ
- 現代人は栄養不足を過剰に煽られている
- プロテインと青汁を飲んでおけ
- 無駄な抽出や加工をしていない健康食品のほうが、成分に対しての価格が安い
- サプリメントを買うなら、大手メーカーの安価なもの
という話をする。
目次
無駄に高いサプリメントを見分けるための簡単な方法
無駄に高いサプリメントを見分ける、簡単な方法がある。それは「売り方(広告・宣伝)」に着目するのだ。
「広告宣伝が過剰なサプリメントを選ばない」だけで、無駄に高いわりに効果のないサプリメントを避けることができる。
- 芸能人や有名人が広告に使われている
- 派手で目を惹きやすい演出
- 一般的ではないレアな成分をピックアップしてくる
- 長文かつシングルページの販売サイト
など、広告宣伝が過剰なものは、避けたほうがいい。
逆に、
- 地味に売られ続けている
- 長期的に愛用している人が多い
- 無駄な加工やパッケージングが施されていない
- 長く続いている大手メーカーの定番のブランド
といった特徴のものは、まともなものであることが多い。
もちろん、まともな商品でもCMは打つし、芸能人を起用したりもする。ただ、サプリメントや健康食品に関しては、まっとうな倫理観がある場合、売っている側も「正確な効果を検証できないものである」という自覚があるので、なるべく品性のある広告を心がける。
「スゴい成分によってスゴい効果がもたらされる!」みたいな宣伝文句は、基本的に信じないほうがいい。
タレントに関しても、「勢いのあるユーチューバー」などが起用されているものは避けたほうがいい。
また、何度もスクロールしないと底までたどり着かないような、長文のシングルページの販売サイトで売っているようなやつは、ぼったくり系が多い。
「成分を詳しく調べる」とかも大事だけど、様々な業者があの手この手でサプリを売ろうしてくるので、裏をかかれてしまうかもしれない。「広告過剰なものは怪しい」という判断基準のほうが役に立つだろう。
栄養不足が過剰に煽られている
世の中の多くのものは、「これを摂れば良い影響があります!」というセールストークで売られる。
だが、(成長期・痩せ型の人を除く)現代人は、栄養のあるものをたくさん食べるよりも、「物足りないくらいで我慢する」ほうが、美容・健康にとってプラスに働く。
美容、健康、ダイエットにおいて最も重要なのは、「節制すること」だ。
しかしそれだと企業は儲からない。そのため、「○○という栄養が不足しています」という情報が溢れていたほうが都合が良いのだ。
「必須○○」みたいな知識を持っている人も多いと思うが、それはメディアや広告によって、必要性を過剰に煽られていると考えたほうがいい。
「不足しがち」と言われる重要な栄養素は
- 必須アミノ酸
- 必須脂肪酸
- ビタミン
- ミネラル
だが、別にこれらは言うほど「必須」ではない。ただ、不安に思う人のために解説していく。
必須アミノ酸
たんぱく質を構成する有機化合物のことを「アミノ酸」といって、20種類ある。
「ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン」の9つが「必須アミノ酸(EAA:essential amino acids)」と呼ばれる。
「グルタミン、チロシン、システイン、アスパラギン酸、アスパラギン、セリン、プロリン、グリシン、アラニン、アルギニン、グルタミン酸」の11つが、必須のアミノ酸ではないことになる。
人間は、糖質や脂質から、必須ではないほうのアミノ酸を合成することができる。だが「必須アミノ酸」は合成できないので、食事から摂るしかない。だから「必須」と呼ばれている。
「では、必須アミノ酸は何から摂取すればいいのか?」だが、肉、魚、大豆、卵、乳などにフルセットで含まれているので、そんなに気にする必要はない。
米や小麦などにも微量だが含まれているし、「必須アミノ酸が足りなくて死ぬ」みたいなことにはならないので、「脅されすぎ」なのだ。
ちなみにだが、「それでも必須アミノ酸は摂取しておきたい」人は、EAAが9種類全部まとまったやつが粉で売ってるので、それをプロテインなどと一緒に混ぜて飲むといい。
必須脂肪酸
「必須アミノ酸」と同じように、体内で合成することのできない脂肪を「必須脂肪酸」という。
「必須脂肪酸」は、「α-リノレン酸、リノール酸」で、「オメガ3、オメガ6」とも呼ばれるので聞いたことがある人は多いかもしれない。
魚や大豆などによく含まれているが、通常の食用油などにも含まれているので、枯渇することはない。微量だが麦などの穀類にも含まれている。
「必須アミノ酸」や「必須脂肪酸」は、「必須」という言葉がついているだけに「サプリメントで摂らなきゃヤバい!」と思ってしまいがちだ。だがこれは、「思わされている」だけかもしれない。
業界は、「一つでも足りなくなれば、筋肉の合成や、ホルモン、血液、酵素、抗体など体を防御するための機構、生体内反応などに影響がでる可能性があります」などという文言で、消費者に脅しをかける。
だが、たいていの食物に含まれているので、偏った食生活をしていたとしても、「必須のものが摂れていないのでヤバいことになる」とはならない。
ビタミン、ミネラル
「ビタミン」、「ミネラル」は、どちらも、摂取した栄養がエネルギーに変わったり、身体の細胞に変わるときの手助けをする、潤滑油のような役割。鉄や亜鉛など、単一元素からなるものが「ミネラル」と呼ばれる。
別に無くても死ぬわけではないし、どんな食品にも微量は含まれているので無くはならない。
「ずっと白米や小麦を食べ続ける」みたいなことをしない限り、そこまで深刻な欠乏には陥らない。
「現代人は必須○○が足りないからヤバい!」というのはただの脅し
そもそもなぜ「必須アミノ酸」や「必須脂肪酸」が体内で合成できないのかというと、(誤解のある言い方かもしれないが)、そこまで重要じゃないからだ。(重要なものほど、進化の過程で体内合成できるようになるから)
人体にとっては、「必須じゃないアミノ酸」のほうが「必須」だ。だからこそ、糖や脂肪から変換できる。
逆説的だが、そこまで重要ではないからこそ体内合成できないものが、「必須アミノ酸」や「必須脂肪酸」と呼ばれるようになった。
誤解しないでほしいが、「必須アミノ酸」「必須脂肪酸」「ビタミン」「ミネラル」は、身体のコンディショニングのために積極的に摂取したい栄養素であることは間違いない。
ただ、「それらが欠如すると必須のものが無くなって大変なことになる!」というのは、業界がサプリを売るために積極的に作り出している「脅し」なので、あまり真に受けるようなものでもない。
基本的に人間は、卵、大豆、ヨーグルトあたりを食べていれば問題なく生きていける。たまに魚、肉、ナッツなどを食べればなお良いし、できれば野菜なども食べればさらに健康に良い、という感じ。
「精製された米や小麦だけ」みたいな食事を長期間続けない限り、深刻な栄養不足にはならないし、そもそも飽食の現代においては、「栄養不足」よりも「食べすぎ」の問題のほうがずっと大きい。
変なサプリメントを飲むくらいならプロテインを飲もう
変なサプリメントにお金を使うくらいなら、プロテインを飲んだほうがいい。
たんぱく質(プロテイン)は、最も優先度が高いのに、食品から摂取しようとすると高くつく場合が多いからだ。
PFCバランス(たんぱく質、脂質、炭水化物のバランス)が重要と言われるが、中でも「たんぱく質」は、十分な量を摂るのが難しい。
穀物を育てたり、植物から油を取れば、「炭水化物」や「脂質」は、簡単に増やすことができる。そして、現代の「安くて美味しもの」のほとんどは、炭水化物と脂質をベースに構成されている。
たんぱく質が多く含まれているものほど、生産コストが高く、価格が高い傾向にある。そのため、現代社会で普通に食事をしていれば、たんぱく質が不足することになりやすいのだ。
「卵」や「大豆」などの安いたんぱく源もある。ただ、魚、肉、牛乳などにも言えることだが、食品から十分なプロテインをとろうとすると、脂質が過剰気味になってしまう。
そんなときに有用なのが「ホエイなどのプロテイン粉末」だ。
一般的に「プロテイン」として売られている商品は、ホエイ(牛乳のたんぱく源)を抽出して粉末にしたもの。(大豆のソイプロテインもある)
たんぱく質を目的に牛乳やヨーグルトを摂取すると、脂質が過剰になってしまいやすいので、あえて「たんぱく質の部分だけを抽出した」のがプロテインだ。
スポーツや筋トレをしていない人でも、たんぱく質は慢性的に不足しやすい。プロテインがあれば効率的に摂取できるし、たんぱく質のために余計な脂質を摂らなくていいので、美容・ダイエットにも向いている。
「どのプロテインを買えばいいか?」だが、日本でよく売られている「SAVAS」は価格が高すぎる。「ビーレジェンド」「マイプロテイン」「ゴールドスタンダード」などのメーカーのものが無難だろう。人工甘味料無添加なら「ニチガ」や「ボディウィング」など。
基本的にプロテインは、主成分が「ホエイ」で、飲みやすくするために甘味料や調整剤などが入っている。溶けにくくて不味いプロテインは飲むのが億劫になるので、味で選ぶといいと自分は思う。
個人的におすすめのプロテインを紹介していきたい。
ビーレジェンド めろめろメロン風味
人工的でチープなメロン味だが、自分はこれをかなりリピしている。理由は「青汁と混ぜて飲みやすいから」。後述するが、青汁も健康食品としてはおすすめで、どうせ水に溶かして飲むものなら、手間を省略してプロテインと青汁を一緒に混ぜて飲んでしまうと楽。他にも、バニラ系の味のプロテインなら、青汁と混ぜてもそこまで変な味にはならない気がする。(あくまで酷い味ではないという程度で、積極的に飲みたいほど美味しいわけではない)
ビーレジェンド ベリベリベリー風味
ベリー系の甘酸っぱい系の味で、けっこう美味しい。わりと万人が評価するテイストなのではないかと思う。甘ったるい人工甘味料の味が苦手な人にもおすすめできる。また、EAAなどアミノ酸系の粉と混ぜやすい味。グルタミンやBCAAなどのアミノ酸粉末をプロテインに混ぜて飲む人も多いが、そういう人におすすめ。
マイプロテイン ミルクティー
混ぜずに単体で飲む場合、個人的に一番おいしいと思っているのがこの味。「プロテインでミルクティー味?」と思うかもしれないが、すごくいい感じにおいしい。基本的にプロテインは、味を楽しむものではなくたんぱく質摂取のために流し込むものだが、これは食後に飲みたいと思ってしまうくらい美味しい。
ニチガ ホエイプロテイン
人工甘味料不使用・無加工のプロテイン。「そのままのホエイ」って感じ。自分はこれを1キロ買って、全部飲みきるのに苦労した。美味しくないし、びっくりするほど溶けない。これを経験すれば、他のプロテイン粉末がどれほど工夫して作られているかがわかる。「そのまま」を売っているので、価格は安い。
SAVAS プロテインシェイカー
プロテインを飲むには、「プロテインシェイカー」がほぼ必須だ。蓋をしめて振ると混ぜるというシンプルなもの。シェイカーは青汁を飲むときにも便利。
「青汁(食物繊維)」と「乳酸菌」で、腸内環境を改善する
自分は、健康・仕事のパフォーマンス向上・ダイエットなどを考える上で、「腸内環境」にフォーカスするのが良いと考えている。
なぜなら、腸内環境は、「自分で検証が可能」だからだ。
- 便通が良いか?
- 下痢気味ではないか?
- おならの臭い
- お腹のはり
など、自分の食生活に対して、具体的なフィードバックが得られるのが「腸」の特徴だ。
「健康」とか「体調」となると、あまりにも漠然としているが、「腸内環境」は、フィードバックを得た上で改善がしやすい。
また、「腸は第二の脳」とか「整腸とメンタルヘルスは関係ある」という話もあるくらい、腸はヒトの体調に大きく関わっている。
腸内環境を健やかに保つことは、仕事や健康においてプライオリティが高いと考えていいだろう。
上でプロテインを紹介したが、たんぱく質の摂取量を増やすと、腸内環境は悪化しやすい。プロテインを飲み始めて便通が悪くなったり、おならが臭くなったりというのは、多くの人が経験することだ。一方で、たんぱく質の量を確保するのも大事。
つまり、「たんぱく質を十分に確保した上で、問題が起こらない腸内環境」というのを、ひとつの目標にするといい。
腸内環境を改善していく上で重要になるのが、「食物繊維」と「乳酸菌」だ。
「食物繊維」とは何か?
よく、「野菜は健康に良い」とか「デザートはフルーツにしたほうが良い」と言われるが、なぜなら、野菜や果物には「食物繊維」が含まれているから。
「食物繊維」は、腸内細菌の餌になったり、腸の中で膨らんで便通を促進したりする。
また、糖や脂質と「食物繊維」を一緒にとった場合、溶け方がゆっくりになって吸収が抑えられる。
同じ糖質量・脂質量でも、食物繊維と一緒に摂取した場合、吸収が穏やかになるので、脂肪として蓄えられにくくなる。だから、ダイエットにおいても食物繊維は重視されている。
「ベジファースト(野菜から先に食べろ)」というのは、先に食物繊維を入れることで、吸収を穏やかにし、血糖値が急に上がりにくくするのが狙い。
また、「トクホのお茶(脂肪を減らす系の飲料)」なども、単に食物繊維が溶かされているだけだ。
「イージーファイバー」も同じ仕組み。食物繊維を溶かすことで、吸収を穏やかにする。
ただ、ダイエット目的にしても、腸内環境の改善が目的にしても、「青汁」を飲むのがおすすめ。食物繊維が豊富かつ良質で、価格も安く、ビタミン・ミネラルも含まれている。
青汁
「青汁」に対して、漠然とカラダに良いイメージを持っている人が多いかもしれない。実際に、安定しておすすめできるスーパーフードだ。
青汁の成分は、基本的には「大麦若葉」。
「大麦若葉」は、大麦(ビールや麦茶の原料になる麦)を、穂が実る前に刈り取ったもの。食物繊維が豊富で、脂質がなく、ビタミンやミネラルが豊富で、なおかつ育てやすいのが特徴。大麦若葉の健康的な部分だけを抽出して、粉末にして飲むのが、いわゆる「青汁」だ。
大量生産できるゆえに安価で、栄養価の高い「青汁」は、食物繊維、ビタミン、ミネラルを補うための補助食品の合理的な形であり、合理的であるがゆえに長く続いている。変なサプリメントに頼るよりは、普通に青汁を飲んだほうがいい。
自分がおすすめしているのは、プロテインと青汁を一緒に混ぜる飲み方。
画像は、「ビーレジェンド めろめろメロン風味」のプロテインと、「九州産の大麦若葉100%の青汁」を混ぜたもの。すごくおいしいというわけではないが、無理なく飲める組み合わせだと思う。
シェイカーに水と粉を入れて振るのって、洗いモノにもなるし、わりと面倒くさい。その面倒くさいことをひとつにまとめてしまおうという発想。
プロテインにしても青汁にしても、そんなに味わって飲むものでもないので、こうやって一気に飲んでしまうと楽。
食物繊維は消化吸収を穏やかにする効果があるので、ガチで筋トレしていてプロテインを早く吸収したい人はやらないかもしれないが、健康やダイエットのために飲むならおすすめ。
「どの青汁を買えばいいか?」だが、「国産かつ、大麦若葉100%のもの」がベスト。青汁も、変なものをいろいろと混ぜて無駄に高いやつがあるが、「原料は大麦若葉のみ」で何の問題もない。「様々な原料がミックスされたもの」は、成分に対して割高な「ぼったくり青汁」である可能性が高い。産地に関しては、中国産が安いけど、国産のほうが安心ではあるだろう。
九州産で、大麦若葉100%のお徳用青汁。無駄がなく安い。プロテインに混ぜて飲むならおすすめ。
ほぼ大麦若葉だが、オリゴ糖や難消化性デキストリンもちょっと配合されている。単品で水に溶かして飲むなら、これが飲みやすい。値段も安いのでおすすめ。
乳酸菌
ヨーグルト、チーズ、キムチ、納豆、味噌、酢など、乳酸菌が含まれている発酵食品を摂ることが大事、という知識を持っている人は多いだろう。
良質で多様な菌を摂取することは、腸内環境を改善していく上で良いとされている。
ただ、腸と細菌の関係は複雑で、まだまだ未知数なことが多かったりする。
ヨーグルトや納豆は、一般的に整腸に良いとされるが、実はヨーグルトや納豆によってお腹の調子が悪くなる人もいる。そのような人は「過敏性腸症候群」である場合があり、「低FODMAP食」が推奨される。(詳しい説明はここでは省くので、心当たりのある人は「低FODMAP食」と検索してみよう)
「ヨーグルトは腸に良い」という一般的な情報を盲目的に信じ過ぎてしまうと、改善が難しくなる。
「自分の腸の調子」は、自分で検証可能なものなので、「自分の腸はどういう食事で調子が良くなるか」を考えることが大事。
腸を整える上で、おすすめなのは「ビフィズス菌」。
ビフィズス菌は、長期的な研究によって、有効性と安全性が認められている。ただ、乳酸菌と比べて繁殖が難しく、価格は高い傾向にある。
自分が飲んでいるのは、安定の「ビオフェルミン」だ。
ビフィズス菌や、良質な乳酸菌は、価格が高い傾向がある。
ヤクルト、R1ヨーグルト、ビオフェルミン、ビヒダスなど、どこの薬局やスーパーにも置いてある定番だが、よく考えるとどれも価格が高い。
サプリメントよりも「スーパーフード」のほうが安い
成分(栄養価)あたりの価格で考えた場合、変なサプリメントよりも、「スーパーフード」と言われる健康食品のほうが、実は価格が安く、成分バランスも良い場合が多い。
そこまで厳密なものではないが、ここでは
- サプリメント……「成分を抽出」して加工
- 健康食品……作ったものを比較的そのまま加工
という言葉の使い方をする。
「成分を抽出」するのがダメなわけではない。例えばプロテインの場合、「たんぱく質だけ」を摂りたいから、ホエイのたんぱく質のみを抽出して粉末化している。これは非常に合理的だ。
ただ、健康や美容を目的に、「必須アミノ酸、必須脂肪酸、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂りたい」のであれば、特定の成分を抽出したサプリメントはあまり合理的ではなく、健康食品のほうが望ましい。
そもそも食品には、様々な栄養価が、あらかじめバランス良く含まれている。
成分抽出してパッケージングするものよりも、「良質な食品をそのまま詰めたもの」のほうが、製造コストがかからず、広告と組み合わせる情報ビジネスになる余地がないので、安いのだ。
以上の観点からおすすめできるのが、いわゆる「スーパーフード」と呼ばれる健康食品。
スーパーフードは、「海外セレブ御用達」みたいに紹介されるので、高級なイメージを持っている人が多いと思うが、実はサプリメントよりずっと安い!
なぜなら、無駄に加工・パッケージングされていない「スーパーフードそのもの」は、素材そのままの適正な価格だからだ。
メジャーなスーパーフードに、
- チアシード
- スピルリナ
- キアヌ
- アサイー
- タイガーナッツ
- クコの実
などがある。
ちなみに「青汁」も「大麦若葉」というスーパーフードだ。
「必須アミノ酸、必須脂肪酸、ビタミン、ミネラル」をバランス良くとりたいなら、色んなサプリメントに手を出すよりも、「スーパーフード」のほうがずっと安い。
多くのサプリメントは、それぞれの成分を抽出して、再編集している。なぜ無駄な成分抽出とパッケージングがされがちかと言うと、それをやったほうが「なんかスゴい印象がして高く売りやすいから」。
スーパーフード(健康食品)は、
- 作ったものほぼそのままなので手間がかかっていない
- 無駄にパッケージングしていないので情報ビジネスになる余地がない
ので、訂正価格ゆえに、価格が安いのだ。
なかでも、安くて摂取しやすいおすすめのスーパーフードは、「チアシード」と「スピルリナ」。
チアシード
スーパーフードの中でも、おそらくもっとも有名なので、知っている人は多いだろう。
意識高い系のサラダやグラノーラの中によく入っている。
実はチアシードってめっちゃ安くて、300gが1000円以下で買える。
300gあれば、1日10g(約48kcal分)摂取しても1ヶ月持つ。
画像は、スーパーとかによく売っている国産チアシード。
チアシードは、「チアの種(中南米で栽培しているシソ科の植物の種)」のことで、多様な栄養素がバランス良く含まれている。特にオメガ3の必須脂肪酸が豊富。
チアシードには黒と白があり、白のほうがわずかに食物繊維と必須脂肪酸が豊富で、黒のほうが鉄などのミネラルが多く含まれている。ただ、大きな違いはないのでどちらを選んでもいい。味も、(自分が食べた感じだと)ほとんどまったく変わらない。
チアシードは、食品として水で膨らませて食べる人も多いが、健康に良い反面、あまり美味しいものではない。
健康食品として考えるなら、そのまま口に入れてボリボリ食べるのが楽。
わりと腹持ちも良く、ダイエットにも向いている。
スピルリナ
スピルリナは、培養した藻を、飲みやすいタブレットの形にしたもの。
必須アミノ酸、必須脂肪酸、ビタミン、ミネラルがバランス良く含まれている。
大量に培養しやすいので安い。2400粒(480g)で2000円ちょっと。
「価格に対する重要な栄養素の含有量」で言えば、チアシードに次いで、スピルリナが候補に挙がると思う。
スピルリナは、ビタミンやミネラルが、チアシードにも増して豊富だ。
1日40粒が推奨されているが、飲んだ瞬間から水に溶けるような感じがして、思っているよりもずっと簡単に飲める。
アレルギーを持っている人もいるようなので、最初は少しずつ試すことが推奨されている。
サプリを買うなら「ネイチャーメイド(大塚製薬)」が安い
以上の話を聞いても、やはりサプリメントが良いと思う人には、「ネイチャーメイド」シリーズがおすすめ。
「ネイチャーメイド」は、アメリカ発のサプリメントで、日本では大塚製薬と提携して売られている。
このシリーズは、安くて合理的なサプリメントが多いのでおすすめできる。
写真は「フィッシュオイル」のサプリメント。
魚の油はEPA・DHAが豊富で健康にいいんだけど、だからといって毎回サバ缶とか食べるとカロリーが気になる。そういう人にとっては、魚の良質な油の部分だけを抽出したサプリメントはありがたいだろう。
ネイチャーメイドは、合理的で、良心的な価格のサプリメントだが、あえて難点を挙げるとしたら、錠剤がやたらデカいこと。
フィッシュオイルの錠剤とか、魚の油なので当然ながら魚臭いし、喉に流れていく感触が気持ち悪いので、苦手な人は苦手かもしれない。
ただ、90粒入りで1500円以下と、価格はかなり安い!
次点で、DHCなど大手メーカーのサプリメント
ネイチャーメイドシリーズがおすすめだが、「この成分がどうしても気になる」みたいな場合もあるかもしれない。
そのときは、「DHC」のような大手メーカーのものから買うのが、間違いが少ない。
写真はDHCの「パーフェクト野菜」。国産野菜の粉末をタブレットにして凝縮したもの。
「青汁をいちいち溶かすのが面倒くさい」という人は、タブレットタイプを水で流し込むと楽でいいかもしれない。
「錠剤で十分な食物繊維を摂れるの?」と思うかもしれないが、青汁だってもとは粉末でそこまで量がないし、味が苦手ならタブレットでもいいと思う。ただ、青汁のほうがよりおすすめではある。
DHCもわりと胡散臭いやり方でサプリを売ったりはしているけど、他と比べればまだ良心的。価格も安めなので、ネイチャーメイドのラインナップにない成分は、DHCから探すといいと思う。
まとめ
今までの話をまとめると、優先度の高い順に
POINT
- プロテイン
- 青汁
- 乳酸菌(ビオフェルミンなど)
- スーパーフード(チアシード、スピルリナなど)
- ネイチャーメイド(大塚製薬)のサプリ
- DHCなど大手メーカーのサプリ
という順番になる。
それぞれの「毎日適量を摂取した場合の価格」を、参考用に書いておくと
- プロテイン……2500〜3500円程度
- 青汁……1000円程度
- ビオフェルミン……2000円程度
- チアシード……800〜1000円程度
- スピルリナ……900〜1000円程度
となる。
こうして見ると「プロテイン」が最も高いが、カロリー換算では1日あたり100〜150kcalで、実質的に食品であることを考えれば妥当。毎日他の食品から同じ量のたんぱく質を摂取しようとすると、もっとずっと高くつくだろう。「必要な栄養の補給」「無駄な糖質や脂質の削減」「価格の安さ」などを考えて、やはりプロテインが、健康食品の中では最もおすすめ。他のサプリに金を出すくらいなら、プロテインをまずは飲んだほうがいいだろう。
「青汁」は、国産の大麦若葉100%のものを買えば、安価で優秀な「食物繊維・ビタミン・ミネラル」の補給源になる。健康食品として間違いがない。
量あたりの価格で考えると、「ビオフェルミン」が断トツに高額になる。個人的には、ビオフェルミン(ビフィズス菌)はお金を出す価値があると考えているけど、胃腸の調子が普段から良い人は、無理して買う必要はないだろう。
この記事では「スーパーフード」を推してきたが、実際に「チアシード」と「スピルリナ」は、栄養価が豊富かつ、価格もかなり安いのでおすすめできる。
以上、「効果のないサプリメントに騙されないための健康食品おすすめガイド」について解説してきた。
この話が参考になったという方は、当サイトではメンズ美容に関する内容をいくつも書いているので、よければ他の記事も見ていってほしい。