「男性のメイク」は、今はまだそれほど一般的なものとは言えない。だが、見た目の良さは無意識下でも人に影響を与える。
「あ、この人メイクしてる!」とは思われないけど、実はスッピンより見た目が良くなっているような、「バレないメンズメイクの方法」を解説していく。
初めてメンズメイクする初心者向けに、「仕組み」や「理屈」を重視して説明するつもりだ。また、メイクの方法に関しては、文字で説明するよりも動画を見たほうが早いので、初心者でもマネしやすそうな参考用YouTube動画を紹介している。
メンズメイクの「仕組み」を解説
男性は、「仕組み」の部分を知っておきたいタイプが多いと思う。
化粧をすると、どういう理屈によって見た目が良くなるのか?
メイクの「仕組み」としては、
- 肌荒れ、テカり、青髭、毛穴、シミ、ニキビなどの「欠点を見えなくする」
- ムラのある肌の色を「均一に整える」
- 肌のトーン(肌色)を上げて「明るく見せる」
- シェーディングやハイライト(明暗の表現)によって「立体感を出す」(鼻を高く見せたり、輪郭をシャープに見せる)
ことによって、メイク前よりも、メイク後のほうが美しく見える。
他にも、カラコン、アイブロウ、アイシャドウ、メンズ用アイプチ、リップなど、「こうすればもっと良くなる」という細かなメイクは色々あるが、主に上の4つを押さえておけば十分だろう。
メイク道具の名称と使い方について
メイクには様々な道具がある。名称と使い方について、ひとつひとつ理解しようとするよりも、参考動画を見ながら「この製品はこうやって使う」と、見よう見まねでやってみたほうがいい。
だが一応、基本的なメンズメイクの道具について、手短に解説する。
- 「化粧水」……メイクをする前の保湿のために使う。肌に塗ってから拭き取る。
- 「乳液」……化粧水と同じく保湿用の液体。化粧水よりも油分が高め。
- 「化粧下地」……化粧をする前の下地として肌に塗る。テカりの防止、化粧崩れの防止、上に塗る化粧品から肌を守るスキンケア目的、日焼け止めなど、素肌と化粧品を取り持つ役割を果たす。
- 「ファンデーション」……毛穴などの凹凸を均し、肌の色を均一にする、ベースとなるメイク。複数のファンデーションを何層にも塗ることもある。
- 「肌補正クリーム」……「テカり防止クリーム」「毛穴防止クリーム」などと呼ばれる。ファンデーションと似たようなもの。
- 「オールインワン化粧品」……「BBクリーム」「CCクリーム」の名称で知られている。化粧水、化粧下地、ファンデーションを兼用し、一本だけで幅広くカバーすることを目指したもの。
- 「コンシーラー」……シミ、シワ、ニキビ、クマなどを隠すために使う。ファンデやBBクリームのように全体に塗るのではなく、気になるところにピンポイントで塗る。
- 「パウダー」……仕上げの段階に使うことが多い。肌色やトーンの補正や、メイクを長時間維持するためのカバー力を上げる。
- 「ライナー」……線を引く。引いて線を馴染ませて使うことも多い。目尻をくっきりさせたり、涙袋を作るときなどに使う。
- 「シェーディング」……影をつける(暗くする)用。頬やアゴなど、輪郭に使って立体感を作り、顔をシャープに見せる。
- 「シャドウ」……「ノーズシャドウ」「アイシャドウ」という名称のものが多い。輪郭用の「シェーディング」よりも濃い。鼻の周りや目元に使い、鼻を高く見せたり、目をくっきり見せる。
- 「ハイライト」……ピンポイントで明るさを表現する用。「シャドウ」と組み合わせるなど応用の幅が広い。
以上が、メイク用品のざっくりした解説。
「いろいろあって大変だなあ」と思うかもしれないが、どれも使い方は「塗るだけ」だ。
基本的にベースメイクは「塗っているだけ」なので、実際にやってみれば、わりと直感的で簡単だ。
やることは全部「塗るだけ」で、意識すべきこととしては、
- 「欠点を隠す」
- 「色を整える」
- 「色を補正する(明るくする)」
- 目元、鼻、輪郭に陰影をつけて「立体感を出す」
を踏まえておけばいい。
なお、初心者は、シェーディングやシャドウを使って「立体感を出す」ところまではやらなくていい。
あと、「化粧水」→「乳液」→「化粧下地」みたいに、バカ正直に全部を順番にやる必要はない。
自分で必要だと思う行程だけをやれば良く、例えば
- 「化粧水」で保湿
- 「化粧下地」を塗る
- 「BBクリーム」を塗る
だけでも、十分にメイクは成り立つ。
「化粧水」や「化粧下地」さえ、別に必須ではない。
メンズメイクは、「BBクリーム」を塗りさえすれば、それだけで一応は完結する。メンズメイクのハードルは決して高くはない。
メンズメイクの流れ
いろいろなメイク用品があるので、「何をどういう順番でつけるの?」と混乱するかもしれない。
基本的に化粧品は、「流度の高いもの順(=粘度の低いもの順)」につける。
つまり、液状のもの(サラサラしたもの)から先に塗って、粉状のもの(ネトネトしたもの)を後に塗る。
- 「化粧水」「乳液」で保湿
- 「化粧下地」など流度が高いもの
- 「BBクリーム」「ファンデーション」など流度が中程度のもの
- 「シャドウ」「ハイライト」、「パウダー」など流度が低いもの
といった順番でやることが多い。
原則が当てはまらない場合もある。例えば、粘度の高いコンシーラーでニキビなどを隠したあとに、液状のファンデーションやBBクリームを上から塗ることはよくある。
また、「パウダータイプの化粧下地」は、粉状だけど一番先に使う。
例外はあるけれど、基本的には「サラサラなものから順番に」と考えておけば、そこまで間違いはない。
バレないメンズメイクのための参考動画集
文字で説明してもわかりにくいので、動画を見て、マネしてやってみるのが一番早い。
メンズメイク初心者が参考になりそうなYouTube動画を紹介する。
【ばれないメンズメイク】3分でコンプレックスを消すメイクとは?【YouTuber宮永えいとコラボ】
サトシーノが美容系ユーチューバーとコラボした動画。「肌補正クリーム」と「BBクリーム」を塗るだけ。塗り方まで丁寧に解説されているので、誰でも真似しやすいと思う。
たった一工夫?”最大限"にカッコよくなれるメイク法
真似しやすいBBクリームの応用編。基本のBBクリームと、それとワントーン暗い色のクリームを使って、単に色を均一にするのではなく、自然な立体感を作る。シェーディングやシャドウを使わなくても、BBクリームを併用する形で自然かつ応用的メイクができる。簡潔かつ丁寧に説明されていて素晴らしい。
【モテたい男子必見】絶対に”バレない”ナチュラルメンズメイク
メイクしてるとバレずに、最大限ルックスを引き上げるためのメイク。「バレない」ことを最重要視した上で、コンシーラー、シャドウ、パウダーもちゃんと使っているので、非常に参考になる。
【メンズメイク】いつもの2倍ナチュラルにメイクしてみた
人気美容系ユーチューバーのメンズメイク講座。基本的には、メンズメイクでシェーディングやハイライトまでやる必要がないと思うが、詳しい人はこんな感じでやるという参考になる。
初心者におすすめのメンズコスメ
上で参考動画を紹介してきたが、基本的には、動画を見ていて「良さそうだな」と思ったものを買って、マネしてやってみるといい。
一応ここでも、男性が使える化粧品で、「これは間違いない!」という定番のものを紹介していく。
ハトムギ化粧水
化粧水は成分が「ほぼ水」だし、拭き取ってしまうものなので、無理にこだわる必要はないと思う。「ハトムギ化粧水」は、品質も高くコスパも最強。「ミスト(スプレー)」タイプのものだとやや割高になるけど楽に使える。
コットン、パフ、スポンジ
メイクを始めるなら、コットン、パフ、スポンジなど、使い捨てできる安いやつを持っておくと便利。化粧水を染み込ませたり、ファンデーションやBBクリームを広げるように塗ったり、シャドウをぼかしたり、パウダーを乗せたりと、汎用性が高い。
セザンヌ 皮脂テカリ防止下地 ピンク
化粧下地は、必ずしもメイクに必須なわけではないけど、適切に使えば優れた効果を発揮してくれる。
男性用の化粧下地はまだあまり良いものがないが、女性用のものを使っても別に問題ない。「セザンヌのピンク」は、女性の間でも超人気のコスメ。「テカり」や「化粧崩れ」を防止する役割を持つ。
「バレないメンズメイクの方法」の解説は以上。
メンズメイクは、まだまだ未開拓の領域でもあるので、YouTube動画などを見ながら、自分に合ったメイク法を見つけていく楽しさがある。