「いい匂いをつけたい」と考える男性は多いと思う。
香水のように強い匂いを与えるものでなくとも、「ほのかに香る」程度の、「練り香水」や「柔軟剤」という選択肢もあり、むしろそちらのほうがおすすめしやすい。
この記事では、香水、オーデコロン、練り香水、ボディミスト、柔軟剤について、それぞれの使い方と、個人的におすすめのものを紹介していく。
香水の注意点と、おすすめの香水
「匂いをつける」ための代表的なものが「香水」だ。はっきりとわかる匂いが持続することを望むのなら、変にごまかしたりせず、「香水」を使うのがいい。
しかし、「万人に良い印象を与えたい」のであれば、香水はおすすめできない。
「匂い」は、相手に強制的にそれを与えてしまう性質を持つ。衛生基準が高まった現代において、喫煙が嫌われるのと同じように、強い匂いを与えるものを意図的に使うのは、「マナー違反」「常識がない」と見なされやすい。
ブルガリなど有名ブランドの香水は、世界トップの天才調香師が、長い研鑽の上で編み出した「とても良い匂い」だ。しかし、「自分がいい匂いだと思っているから、相手にそれを強制的に嗅がせてもいい」という考え方自体が不快に思われる原因なので、「どんな匂いか?」はあまり関係ない。
基本的に香水は嫌われるが、一方で「メリット」もある。相手が自分に良い印象を抱いている場合に限っては、香水はその効果をブーストしてくれる。ワンナイト目的の出会いや、営業など、「数打ちが前提で、短期的に強く好かれる必要がある場合」には、香水は有用だ。(この話について詳しくは、「香水をつける男性が嫌われる理由と、メンズ香水を有効に使う方法」で解説している)
なお、日本ではひとくくりに「香水」とされるが、香料濃度ごとに
- 「パルファム」 ……濃度15~30%
- 「オードパルファム」……濃度10~15%
- 「オードトワレ」……濃度10~5%
- 「オーデコロン」……濃度5~2%
という名称で分類されることが多い。
ただ、香料濃度による分類はそこまで当てになるものでもなく、
- 「香水」……しっかり香る。「パルファム」や「オードトワレ」など香料濃度の高いもの
- 「オーデコロン」……ほのかに香る。「香水」ほど香料濃度が高くない、薄い香り付け
と考えるのがいい。
ちなみに、オードトワレ以上の「香水」は、「マナー違反」と見なされるリスクがあることは理解しておこう。具体的には、「牛丼屋のチェーン店で隣に座った人が香水だとわかる」くらいの香り方で、隣の人から内心舌打ちされている可能性がある。
「香水」を使っているなら、狭い飲食チェーン店には入らないのがマナーだろう。
それを踏まえた上で香水を使いたい人のために、おすすめの香水を紹介していく。
ブルガリ ポールオム
「ブルガリ」は、イタリアの宝飾品ブランドだが、香水が有名。詳しくない人でも、名前くらいは聞いたことがあるだろう。
「香水」に関しては、歴史のある海外の有名ブランドのほうが、チープなものと比べて匂いのクオリティは圧倒的に高い。
ブルガリのプールオムは、爽やかかつ落ち着きのある香りで、女性ウケする香水の定番中の定番。
ただ、これを使っているホストは多く、ホスト通いとか夜職の女の子には「ブルガリじゃん」と思われる。
ブルガリ ブループールオム
最近、非常に人気の高いブルガリの青。ピリッとして、清涼感が増した匂い。
軽さのある匂いなので、一般的な男性なら、こちらのほうが使いやすいと思う。
高級感と爽快感が両立していて、さすがの高級ブランドというクオリティ。
個人的にはかなり好きなブレンド。
ブルガリ マン イン ブラック
いわゆる「大人の香り」というタイプなら、ブルガリの黒。
お寺のお香のような、懐かしくなる匂いと、デパートのエントランスのような、上質感のある匂いが混ざったような感じ(※個人の感想です。匂いを言葉で表現するのは難しい!)
頼りたくなるような、危ういようなテイストを演出しているらしいので、ワンナイト狙いの中高年におすすめの香水かもしれない。
ただ、こういう香水を自信満々につけても、女の子からは引かれている可能性があるので、量をつけすぎないように注意しよう。
カルバンクライン CK-one オーデトワレ
「カルバンクライン」は、アメリカのメーカーで、高品質かつ安価なのが特徴(同じ量あたり、ブルガリの半分以下の価格)。
香水デビューしたい初心者や、コスパを重視する人におすすめ。
ほのかに香る「オーデコロン」「ボディミスト」「練り香水」のおすすめ
上で紹介してきた「香水」は、「積極的に匂いを届けようとする」ための香料濃度になっている。そのため、牛丼チェーン店で隣に座った人が匂いに気づく。
一方で、「オーデコロン」や「練り香水」は、恋人同士の密着した距離感のときや、相手の風上に立ったときに、さり気なく香る程度の香料濃度が想定されている(あくまで適量つけた場合)。
「いい匂いをつける」上で、万人におすすめできるのは、「ほのかに香る」タイプのものだ。
狭い飲食店に入ってもマナー違反にならないし、誰かと会っているときも、「え?もしかしてこの人いい匂い?」というくらいの香り方のほうがセクシーだ。
「ほのかに香る」タイプの「弱い香水」は
- オーデコロン
- ボディミスト
- 練り香水(匂い付きボディクリーム)
がある。
「オーデコロン」や「ボディミスト」は、肌に付けたり吹き掛けて使う「薄い香水」で、匂いが薄く、かつ持続力も低い。ただ、香水と比べて自然な香りのものが多く、価格も安い傾向にある。
「練り香水」は、肌に塗りつけて使う「塗るタイプの香水」で、ボディクリームとして保湿効果を持つものも多い。通常の香水は、匂いの強さと持続力が比例するのだが、「練り香水」の特徴は、「匂いが弱いのに持続力が高い」ことだ。
「ほのかに香る」ことが目的なら、持続力が高く、つけなおす必要のない「練り香水」がおすすめ。ただ、「塗る」がゆえに、減ってしまう速度が香水よりも早く、量あたりの価格だと、実は値段が高い点には注意が必要。
以下では、「オーデコロン」「ボディミスト」「練り香水」のおすすめを紹介していく。
4711 オーデコロン
ドイツブランドのオーデコロン。
天然の植物素材だけで作られた、自然な良い香り。
男性が使ってもカッコいい上質感のある匂いなので、メンズ用オーデコロンとしておすすめできる。
京コスメ 舞妓夢コロン 金木犀
愛用者の多い、京都発のオーデコロン。
柑橘系の爽やかな良い香りがして、香水だと思われないような自然な匂い。
爽やかなイメージや、清潔感を意識する男性ならアリ。
ジョンズブランド ヘア&ボディミスト ホワイトムスク
髪の毛にも使えるボディミスト。
匂いの持続力は低めだが、シャワー後のようなほんのりと良い匂いが香る。
美容室のようなリラックスできるタイプの匂い。
自然系とは違った石鹸系の匂いだが、万人受けするマイナスになりにくい香料。
練り香水 メンズ NULL シトラス ムスク
メンズコスメメーカーが出している、男性用の練り香水。
爽やかな石鹸のような、清潔感のある匂いで、男性に向いている。
「香りすぎないほのかな匂いを、長時間キープする」という「練り香水」の目的を満たしたもので、手首やボディに塗って、さり気なく香り付けをすることができる。
保湿効果も兼ねているので、「香水つけてるの?」と聞かれても「ボディクリームの匂いかな?」と言ってごまかせる。
プラウドメン グルーミングバーム
ビジネスマン用のブランド「プラウドメン」の、人気の「練り香水」。
比較的安価で、シトラス系の爽やかな匂い。
体臭を消しやすく、ビジネスシーンにも馴染む。
雑に使ってもいい感じになるので、忙しい社会人の男性におすすめ。
もっとも無難な選択肢は「柔軟剤」
なんだかんだで、「男性の匂いつけ」は、「柔軟剤」が最もおすすめの方法だ。
「香水」は嫌われたりマナー違反と思われるリスクがあるし、「練り香水」は価格が高いが、「柔軟剤」は「安くて、失敗が少ない」のが特徴。
まず柔軟剤は、基本的に価格が安い。毎日たっぷり使っても、「香水」や「練り香水」よりはずっと安くすむだろう。
また、「皮膚につける香水は体臭と混ざりやすい」のに対して、服につける柔軟剤は、生乾きの匂いを防ぎ、体臭をカバーすることを目的に匂いを作っているので、不快に思われるリスクが少ない。
「完璧な体臭対策をやる!」の記事でも書いたが、香水で体臭をカバーしようとするのはやめたほうが良い。体臭対策なら「デオドラント用品」と「柔軟剤」の組み合わせがベストだ。

また、「柔軟剤」には、「柔軟剤の匂いは清潔感があるからいいよね!」という社会的な合意があるので、「香水を使うなんて気持ち悪いヤツだな!」と思われるリスクがない。
「理想の匂い」を女性に聞くと、「清潔感のある柔軟剤の匂い」という回答が返ってくることが多いだろう。柔軟剤は、楽で、安価で、無難なので、「メンズの匂いつけ」において、最もおすすめできる手段なのだ!
おすすめの柔軟剤を紹介していく。
レノア 本格消臭 フレッシュグリーン
個人的に一番おすすめなのが「レノアの本格消臭シリーズ」。
「男性の匂い」においては、「積極的に良い匂いだと思われるようにする」よりも、「臭くて不潔な男だと思われないようにする」ほうがずっと大事で、消臭タイプのものを使えば間違いない!
体臭や生乾きをカバーしやすい、自然な清潔感のある匂いで、ベストな選択肢だと思う。
ランドリン クラシックフローラル
柔軟剤の定番と言えば、ランドリンのクラシックフローラル。
「柔軟剤の香り!」という感じの香り。
柔軟剤の中ではやや価格が高めだが、それでも香水などに比べるとずっと安い。
ラボン ラグジュアリーリラックス
清潔感だけでなく、「匂いの質」にもこだわりたいなら、ラボンシリーズがおすすめ。
柔軟剤なのに、比較的深みのある匂いで、ずっと服に顔を埋めていたくなる。
ややしつこい匂いでもあるので、推奨された使用量はちゃんと守ろう。
以上、「男性がいい匂いをつけるおすすめの方法」について解説してきた。