化粧品やスキンケア用品で、「オールインワン」というものが、最近は流行っている。
男性用の化粧品は特に、オールインワンの製品が多い傾向がある。
今回は、男性に向けて、「オールインワン」の意味と理由について解説していく。また、「オールインワンの化粧品・美容品って実際にどうなの?」についても書きたい。
「オールインワン」の意味
「オールインワン」は、「これ一本に全部入ってる」という意味。
メイクにしても、スキンケアにしても、今までは複数の美容品を順番に使っていた。その面倒臭さを省いて、「これ一本でOK」にするのが、オールインワンの製品。
オールインワンは、必ずしも面倒臭がりの男性用というわけではなく、もともと女性の化粧品・美容品として発明され、もちろん女性にも大人気だ。
「BBクリーム」、「CCクリーム」とは何か?
化粧品業界では、「BBクリーム」「CCクリーム」という言葉もよく聞く。男性用も売られている。
「BBクリーム」「CCクリーム」は、「オールインワン化粧品」の種類の名前。
どちらも「オールインワンの化粧品」だが、
- 「BB(blemish balm)クリーム」……シミやシワなどのカバーを重視
- 「CC(Color Control)クリーム」……肌色補正を重視
というニュアンスの違いがある。
化粧品の種類やジャンルは、メーカーによって違ったりするし、定義とかは適当なので、あんまり深く考えても仕方ないところはある。
特に女性の場合は、「美容品」としての化粧水や乳液をメイク前に使う人が多く、「美容品」か「化粧品」かの境目が、けっこう複雑で曖昧だったりする。
男性の場合は、分類が女性用よりはシンプルで、「化粧品」か「美容品」の2つにキッパリ分けて考えていいだろう。
男性用の「オールインワン」製品には
- 「化粧品」としてのオールインワン
- 「美容品」としてのオールインワン
のふたつがある。
ようするに、「メイクはこれだけでOK」の製品と、「スキンケアはこれだけでOK」の製品だ。
男性用「オールインワン化粧品」の使い方
男性は詳しくないかもしれないが、女性のメイクはけっこう行程が多い。
メイクの手順を順番に並べると以下のようになる。
- 洗顔
- 化粧水
- 乳液
- 化粧下地
- コンシーラー
- ファンデーション
- チーク、パウダーなど
- ハイライト、シェーディングなど
- アイブロウ、アイシャドウ、マスカラなど
- リップなど
(人によっては行程を省いたり、順番が前後したりする。)
女性からしても、「こんなにたくさんの手順を毎日やってられるかよ!」という話になる。だからこそ「オールインワン」の化粧品がヒットした。
- 化粧水
- 乳液
- 化粧下地
- コンシーラー
- ファンデーション
赤字で示した部分は、「ベースメイク」と言われる過程だが、「ベースメイク」を「一本にまとめてしまう」のが「オールインワンの化粧品」だ。
もっとも人によって、基本的には「オールインワン」に任せながらも、乳液はしっかり使うとか、ファンデーションはちゃんとやるとか、それぞれのこだわりがある。
また、ベースメイクは「オールインワン」でも、それ以降のチークやハイライトは、それぞれ手間をかけて行う場合が多い。
男性の場合は、「ベースメイク」の部分だけで基本的に完結する。そのため、「オールインワン」が本当に「これ一本でOK」になる。
メイクに対してハードルの高さを感じる男性は多いようだが、実は、思っている以上に男性のメイクのハードルは低い。
メンズメイクは、「オールインワン」の化粧品を、「とりあえず塗ってみるだけ」でも完結する。
男性用の「BBクリーム」を、「全体に薄く塗って、青ひげや皺など、気になるところに厚めに塗る」だけでいい。
たったそれだけでも、一応はメイクが成り立つ。
ベースメイクの基本は、肌荒れを隠し、肌の明るさを均質にすること。ニキビや濃い青髭などを隠す場合、コンシーラーなどを使ったほうがいい場合もあるが、とりあえずは「BBクリーム」だけでも、肌がキレイに見えて、外見を向上させる効果がある。
なお、メイクをしたあとは、クレンジング用のオイルやメイク落とし用の洗顔料で、「ちゃんと落とす」ことが必須になるので注意しよう。
男性用「オールインワンの美容品」の使い方
「美容品(スキンケア用品)」は、「化粧品」と違い、見た目を良くするためではなく、肌をケアするために使う。
スキンケアは主に、
- 洗顔
- 化粧水(美容液)
- 乳液
- 保湿クリーム(保湿ジェル)
の順番で行う。これは男女共通だ。
この「化粧水→乳液→保湿クリーム」の順場を、一本だけでできるようにしたのが、「オールインワン」の美容品。
たった一本使うだけで、スキンケアが完結する。
これも、なかなか魅力的なコンセプトではあるだろう。
「男性用オールインワン」に対する個人的な見解
ここからは、客観的な解説ではなく、「男性用オールインワン」についての個人的な見解を述べる。
自分の意見としては、「オールインワンの化粧品」は普通に良いと思うけど、「オールインワンの美容品」は割高なのであまりおすすめしない。
メンズメイクに関して、メイク初心者の男性が、いきなり丁寧なメイクをするのはハードルが高い。
メンズ用「BBクリーム」など、「とりあえず塗る」だけで効果のある「オールインワンの化粧品」は、多くの男性にとって使いやすく、良い製品だと思う。
一方で、「オールインワンの美容品」に関しては、「それってニベアクリームとかでよくない?」と思ってしまうのが正直なところだ。
高額な「オールインワン美容品」を使わなくとも、「ニベアクリーム」や「ワセリン」のような保湿剤で、十分な保湿効果がある。オールインワン系の美容品は、コンセプトは魅力的だが、値段が高くコスパが悪いものが多い印象だ。
スキンケアについては、「男の美容で最低限やるべきことは「肌の保湿」である」「男性向けスキンケアの、より美を追求するやり方を解説」といった別の記事で、詳しく解説してきたので、以下のページを参考にしてほしい。


化粧水や乳液などのスキンケア用品がやっていることは、基本的には「保湿」のみ。
いろんなスキンケア製品があるけど、結局やっていることは単なる「保湿」。
スキンケア用品は、「使ったあと人前に出るかどうか?」の2パターンで使い分けるのがいいと思う。
- 「使用後に人前に出る」 → ベタつかないものを使う
- 「使用後しばらく人前に出ない」 → 保湿力の高いものを使う
そのため、
- 「出勤前」は、保湿力が低いけどベタつかない「化粧水」や「乳液」を使う
- 「寝る前」は、保湿力が高いけどベタつく「保湿クリーム」を使う
という使い分けをする。
「美容液、乳液、保湿クリーム」を一本にまとめたという体の「男性用オールインワン製品」は、出勤前にも使えるタイプの「ベタつかない」調整になっている。
だが、バランスを考慮した「オールインワンの美容品」よりも、保湿に特化した「保湿クリーム」のほうが、「保湿力」は高い。
寝る前に使うなら、保湿力特化の「保湿クリーム」のほうが、保湿力、価格の安さともに優れている。
男性用のオールインワンの美容品は、ちょっと使い所が微妙で、なおかつ割高な印象があるので、個人的にはあまりおすすめしない。
「オールインワンの美容品」にも優れたものはあるし、実際に愛用している人は多い。ただ、コスパは悪いと思う。
「オールインワンの美容品」を否定したいわけではないのだが、「保湿力」と「価格(コスパ)」を考えたときに、「ニベアクリーム」や「ワセリン」のほうがずっと性能が良い。
以上、男性向けの「オールインワン」について解説してきた。
「男性のスキンケア、保湿」については、別記事で詳しく解説しているので、よければ参考にしてほしい。


「メンズメイク」については、以下のページで解説しているので、興味のある人は参考にしてほしい。

当サイトでは、男性の美容全般の的確な方法をまとめた「メンズ美容おすすめの方法まとめ」や、優れた美容品をまとめた「メンズ美容アイテムのおすすめランキング」を書いているので、よければ以下のページも見ていってほしい。

