自分は、断食(ファスティング)を、生活習慣に組み込んで、定期的に行っている。
よくやるのが、
- 週に3〜6回の「16時間断食」
- 週に1回の「36時間断食」
今回は、定期的に断食をしている自分が、「断食をしていて気づいたことまとめ」「うまく断食を行うコツ」などを書いていきたい。
目次
断食すると肌がキレイになる
断食をして、「肌がキレイになった!」と実感したことのある人は多いと思う。
断食の、最もわかりやすい「良い変化」は、「肌がキレイになること」だ。
「36時間断食」ならほぼ間違いなく肌に良い変化を感じられるし、「16時間断食」でも効果を実感できる場合がある。
断食にハマる人に女性が多い理由として、「肌がキレイになると嬉しい」というのが大きいのではないだろうか。
美肌サプリとか化粧水とか、いろんなスキンケア用品が巷にあふれているけど、「過食を避けることが、何よりのスキンケア」であることがわかる。
断食で減ったぶんの体重はすぐに戻る
断食で得られる良い変化に、「痩せる」というのがある。
1日食事を抜くと、1、2キロくらいはわりとすぐに体重が減る。
しかし、断食によって減るのは主に「水分」で、脂肪はそんなにすぐには落ちない。(詳しくは「ダイエットの基礎知識まとめ!代謝、糖質制限、チートデイなどを正しく理解できているか?」を参考)
断食のあとに食事を気をつけていても、普通に水分が戻って、体重も元に戻る。
断食を頑張って、「やった!2キロ痩せた!」と勘違いしてしまうと、あとでがっかりするだろう。
ただ、逆に言えば、たった1日程度の断食で、短期的に1、2キロぶんは痩せるのだ!
断食は、「即効性のある美容法」と言うこともできる。
1、2キロ減るだけでも、わりと見栄えが違う。
モデルなどの見られる職業では、撮影日の前日から食事を抜く人が多いそうだ。
1日でも食事を抜けば、体型がスッキリするし、肌がキレイになるし、短期的にルックスが向上する。
断食するほど、食に対してストイックになる
「断食で減った体重がすぐに戻るなら、断食はダイエットには意味ないな」と思うかもしれない。
だが、そういうわけでもない。
断食をすると、「空腹に耐性がついて、食に対してストイックになれる」ので、「ダイエットのスタート」を切るときに断食から始めるのは、けっこうおすすめだ。
断食をすると、「食べれなかったぶんを取り戻そうとしてリバウンド」というイメージを持ってる人がいるかもしれないが、実はそんなことはない。むしろ、長く断食をするほど、食に対してストイックになれる。
糖や小麦など、現代の食品の多くには中毒性があり、普通に摂取していると過剰に欲しくなってしまう。断食後は、身体がニュートラルになっているので、適量のカロリーで満足しやすくなるのだ。
「空腹時のイライラ」って本当にあるの?
「空腹だとイライラしやすい」とよく言われる。だが、自分はいちども経験したことがない。
むしろ、断食をしたほうが気持ちが穏やかになる気がする。
これに関しては、「断食する」と自分で決めてやっているからかもしれない。
もし、普通にご飯が食べられると思っていて、何らかのトラブルでご飯にありつけなかったりすると、イライラしてしまうかもしれない。
であるならば、「空腹だとイライラしやすい」のではなく、「目の前のご飯を取り上げられるとイライラする」という話なのではないだろうか。
断食中の実感として、ダルくなったり、食べ物のことしか考えられなくなったり、というのはあるけど、「イライラする」というのは、自分はあまり経験がないので不思議に思っている。
断食前の食事によって断食のキツさがけっこう違う
断食をある程度やっていてわかったことだけど、断食に入る前に食べるものによって、断食のキツさがけっこう違う。
めちゃくちゃお腹が空いて断食がキツくなりやすいのは、うどん、ラーメン、パスタなどの小麦や、砂糖が多く使われたお菓子。
長期の断食をするときに、「しばらく食べれないから、お腹いっぱいにしておこう」と思って食べ過ぎると、逆に空腹感はキツくなる。特に、小麦など精製された炭水化物でお腹を満たしたり、デザートにお菓子を食べたりすると、食べなかった場合よりもキツい空腹感に襲われる。
逆に、断食が楽になりやすいのは、魚や大豆やナッツなどの、良質な脂質やタンパク質。
断食に突入する前は、魚、大豆、ナッツなどの良質な脂質を中心に、食べすぎない程度にお腹を満たしたほうが、あとでラクになりやすい。
「糖質は血糖値を上げやすいので空腹を感じやすく、脂質は血糖値を上げにくく満腹中枢を満たす」という知識は、本を読めば書いてあるが、断食をするとそれが「体感」できる。
空腹だと睡眠効率が良くなるが、空腹すぎると眠れない
食後に眠くなるのは、消化吸収にエネルギーを使って、頭にエネルギーが回らなくなるから。
「消化吸収にエネルギーを使っていない空腹時のほうが、睡眠の効率が良い」と、一般的に言われている。
自分の経験からも、たしかに、適度な空腹であれば、寝付きも問題なく、6、7時間でバッチリ目が覚めるくらい、効率の良い睡眠をとれる実感がある。
だが、空腹の度合いが一定以上強くなると、眠れなくなるし、眠ってもすぐに起きてしまいやすい。
眠気よりも空腹感が勝って、眠れなくなるのだ。
長期間の断食は、睡眠リズムが乱れるリスクがある。
「睡眠時間」が楽に断食を行うカギ
お腹が空き過ぎると眠れなくなるのだが、一方で、断食は、「睡眠時間」を上手に使うと、楽にやりやすい。
寝てしまえば、空腹感を感じることはないし、「寝起き」は、そこまで強い空腹感を感じにくい。
「16時間断食」の場合、「睡眠時間」を工夫すれば、ほとんど空腹感を感じなくて済む。
例えば、ご飯を食べてから「6時間」後に就寝して、「8時間」眠って、寝起きから「2時間」食べなければ、それで「16時間」の断食に成功したことになる。
「16時間断食」は、睡眠時間を上手に使えば、毎日でも続けられる「健康法」「ダイエット法」だ。
- 消化器官に十分な休憩時間を与える
- インスリンが分泌されない時間をつくってホルモンバランスを正常化する
- オートファジー活性化のスイッチを入れてアンチエイジング効果
などのためには、「16時間断食」でも十分に効果がある。
青木厚『「空腹」こそ最強のクスリ』は、誰でもやりやすい「16時間断食」の理論と方法を指南してくれる本なので、断食初心者は本書の内容から始めてみるのがいいだろう。
「36時間断食」までならわりと楽にできる
断食の期間としては、「36時間断食」がけっこうおすすめ。
長めの断食することで、「オートファジーの活性化」や「悪い生活習慣のリセット」のメリットを得やすい上に、2日以上の長期ファスティングと違って「準備期間」や「回復期間」のような面倒なステップも必要ない。
個人的な体感としては、「36時間」までは、わりと楽に可能で、「48時間」となると一気にキツくなる。
「36時間何も食べないなんて絶対ムリ!」と思う人は多いかもしれない。ただ、36時間中に2回ぶんの「睡眠時間」を入れれば、キツい空腹に悩まされる時間は実質的に「12時間」だ。
- 食後なので強い空腹は感じない「8時間」
- 1日目の睡眠時間として「8時間」
- 2日目の睡眠時間として「8時間」
これらを合わせれば「24時間」になるので、本格的にキツいのは残りの「12時間」。
「めちゃくちゃお腹が空いた状態」は、「12時間」ほどで、そこをなんとか耐えればいいので、「36時間断食」は意外とハードルが低い。
もちろん、12時間はキツい空腹に耐える必要があるし、「空腹すぎると眠れない」ゆえに2日目の睡眠はうまくいかない可能性もある。
簡単ではないが、それでも、やる気があれば、「36時間断食」はそこまでのキツさではないと自分の経験から言える。
「仕事しながら」はキツいが、「36時間断食」なら、例えば金曜日の夜に断食を始めれば、日曜日の昼に終了する。
週末の「36時間断食」を、毎週続けるということも自分はやっていたが、そこまでキツさは感じなかった。
これが「48時間断食」になると、「めちゃくちゃお腹が空いた状態」が「12時間」から「24時間」になるので、レベルの違うキツさになる。
睡眠時間を上手に使って楽できるギリギリの断食期間が「36時間」なのだ。
以上、自分の断食の経験についてTips的にまとめてみた。
ファスティング(断食)の理論や方法についてより詳しく知りたい人は、「ファスティングとは何か?」を解説した記事を読んでほしい。

あと、過酷な「3日間断食」をやり遂げたときの体験談も書いているので、よければ以下も見てほしい。
