「美容に良い食べ物」「ダイエット向きの食べ物」として多くの人が思い浮かべるのが「ナッツ」ではないだろうか。
実際に、ナッツの美容効果とダイエット効果はスゴい!
今回は
- どの種類のナッツに、どんな効果があるの?
- ミックスナッツ一袋あたりの成分表示
- なぜカロリーや脂質が高いのにダイエット向きなの?
- ナッツを摂取するとどんなメリットがある?
- ナッツを食べることのデメリットはある?
など、「ナッツ」の効果について解説していく。
目次
ナッツの種類と効果
ナッツは、種類ごとに味や栄養価がけっこう違う。
基本的には、バランス重視で「ミックスナッツ」を食べるのが良いが、それぞれのナッツの特徴をなんとなくでも知っておくと、ナッツを食べるのが楽しくなるだろう。
各ナッツの特徴について、簡単に解説していく。
クルミ
「クルミ」は、ナッツの中でも、特に健康効果が高い!
その理由は、「良い脂質」である「αリノレン酸(オメガ3脂肪酸)」が、ナッツ類の中で最も多く含まれているから。
「αリノレン酸」は、アレルギー原因物質の抑制、血圧を下げるなど、様々な優れた健康効果があり、積極的に摂りたい脂質とされている。
また、クルミは、抗酸化作用のあるポリフェノール含有量が多く、美容効果やアンチエイジング効果を期待できる。
もちろん他のナッツ類と同様に、食物繊維やミネラルも豊富に含まれている。
正直、単体で食べた場合、味や食感がそこまで良いとは言えないが、「美容、健康、ダイエット」においては、最も優れたナッツと言っても過言ではない。
アーモンド
「アーモンド」は、日本で最も人気のあるナッツで、主人公的な存在。
一価の不飽和脂肪酸である「オレイン酸(オメガ9脂肪酸)」が豊富に含まれ、抗酸化作用や悪玉コレステロール値を減らす効果が期待できる。
アーモンドが優れているのは、「味と食感が良い」こと。ジャンクなお菓子に入れても活躍できるくらい、ナッツの中でも特に食感が良い。
食物繊維、ビタミンE、ビタミンB2、ミネラルなどが豊富に含まれていて、「カラダに良い」と「味が良い」を両立しているナッツだ。
ヘーゼルナッツ
「ヘーゼルナッツ」は、「オレイン酸」の含有量が、アーモンドを超えて、あらゆるナッツ類の中でもトップ!
ビタミンEなどのビタミンに加えて、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルを豊富に含む。
クセのなく軽やかな食感と、上品で豊かな風味が特徴で、単体で食べても美味しさを味わえる。
アーモンドと並んで、健康効果と味のバランスがとれたナッツ。
カシューナッツ
「カシューナッツ」には、オレイン酸やビタミンB1が豊富。
亜鉛や鉄などの重要なミネラルも多く含まれている。
柔らかく軽やかで、甘い味わいがする。
他のナッツと比べて脂質が少ないが、糖質が多め。
健康効果を目的とするよりも、お菓子として食べられることが多い。
マカダミアナッツ
「マカダミアナッツ」は、ナッツ類の中でも特に脂肪分が多く、「オレイン酸」と「パルミトオレイン酸」が多く含まれている。
「パルミトオレイン酸」は、オメガ7系脂肪酸で、血中中性脂肪を下げ、動脈硬化や糖尿病の予防効果が期待されている。
他のナッツと比べて、甘く濃厚な味わい。
好みもあるが、味の良さではナッツ類の中でトップかもしれない。
カロリーが高くなりやすいのがネックではある。
ピーカンナッツ
「ピーカンナッツ」は、クルミ科の植物の種子で、クルミのマイナーチェンジのようなナッツ。クルミよりも殻を割りやすいのが特徴。
クルミほどではないが、クルミと同様に「αリノレン酸」が豊富なナッツで、健康効果が高い。
クルミと似た味だが、クルミよりもあっさりしていて癖がない。ナッツの本場であるアメリカやメキシコではよく食べられている。
ピスタチオ
「ピスタチオ」は、湿気などに弱く、食べる直前まで殻を付けたままにしておくことが推奨されているので、殻付きで販売されていることも多い。
食物繊維やタンパク質、抗酸化作用、美肌効果のあるβカロテンが多く含まれている。
また、エネルギー代謝を円滑にしたり、疲れにくい身体を作る効果があるビタミンB群が豊富。
香ばしく濃厚な独特の味わいで、好みが別れるが、ヤミツキになる人も多い。
以上、それぞれのナッツの効果を説明してきた。
ナッツは、特定のものを集中して食べるよりも、「ミックスナッツ」でバランス良く摂取するといい。
しいて言えば、「クルミ」と「アーモンド」が、ナッツの中でも特に健康効果に優れている。
美容・ダイエット目的でナッツを選ぶなら、「クルミとアーモンドを中心としたミックスナッツ」がおすすめ。
ナッツの栄養成分表示
参考程度に、「ミックスナッツの栄養成分表示」を載せる。
「DELTAロカボナッツ」の成分表示
「クルミ、アーモンド、ヘーゼルナッツ」を「2:1:1」の比率でブレンドしたミックスナッツ。
エネルギー:211kcal
たんぱく質:5.1g
脂質 :20.1g(n-3系脂肪酸1.4g)
炭水化物 :3.5g(糖質1.6g、食物繊維1.9g)
食塩相当量:0.0g
亜鉛 :0.8g
カリウム :132mg
カルシウム:41mg
鉄 :0.9g
ビタミンE :4.1g
葉酸 :15μg
オレイン酸:8.1g
1袋「30g」あたりの成分表示になる。
「inaboナッツ好きの7種類ミックスナッツ」の成分表示
「クルミ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、カシューナッツ、マカダミアナッツ、ピーカンナッツ、ピスタチオ」の7種類を1袋に詰めたミックスナッツ。
エネルギー:147kcal
たんぱく質:3.6g
脂質 :13.3g(n-3系脂肪酸0.5g)
炭水化物 :4.1g(糖質2.6g、食物繊維1.6g)
食塩相当量:0.0g
カルシウム:29mg
鉄 :0.9g
ビタミンE :1.9mg
葉酸 :14μg
オレイン酸:7.0g
1袋「22g」あたりの成分表示になる。
ナッツが「美容とダイエットの象徴」である理由
メリル・ストリープとアン・ハサウェイが出演する『プラダを着た悪魔』という人気映画は、「美意識の高い人の生活」と「美意識の低い人の生活」が、対比的に描かれる印象的なシーンから始まる。
その映画の中で、「美意識の低い人」が朝食にパンを食べているのに対して、「美意識の高い人」は「ナッツ」を食べている。
この映画を見て、「美意識の高い人ってナッツを食べるのか……」と思った人は多いかもしれない。
なぜナッツが、「美容とダイエットの象徴」として描かれているのだろうか?
そこには、ちゃんとした理由がある。
実際にナッツは、美容を気にする人にとって最高の食品なのだ!
まず、基本的に人間は、「過食を避ける」ほうが、体型はスリムになりやすく、肌もキレイになりやすい。残念な話かもしれないが、「食事を節制する」ことは、美容の基本だ。
だが、食事制限をすると、単純にお腹が空くし、「大事な栄養素が不足して、肌が荒れたり体調が悪くなったりしてしまうのではないか?」という不安もあるだろう。「ナッツ」はそれに対する回答になる。
ナッツには、必須脂肪酸、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれているので、ナッツさえ食べていれば栄養不足になりにくい。
さらにナッツは、糖質や脂質をエネルギーに変換しやすくする「ビタミンB群」、抗酸化作用のある「ビタミンE」、ダイエット中に不足しがちな「亜鉛や鉄などのミネラル」を豊富に含み、まさに「美容目的でダイエットする人にピッタリ」な食材なのだ!
加えて、ナッツには、糖質が低いにもかかわらず、食物繊維とカリウムが豊富という優れた特徴がある。
一般的に、糖質少なめの食事を心がけると、「食物繊維の不足」と「塩分の過剰」になりやすい。そのような状況に対して「ナッツ」は、パズルのピースがハマるように、「食物繊維」と、塩分の排出を手伝う「カリウム」を供給してくれる。
「ナッツ」は、総合的に考えて、様々な食品の中でも、トップクラスに「美容」と「ダイエット」に向いている。
ただ、注意したいのは、あくまで「他の食事を制限した上で、適量のナッツを食べるのが良い」という話。ナッツに砂糖をコーティングしたりすると、むしろカロリーオーバーになって逆効果。
「食べるだけで痩せる」とか「食べるだけで美しくなる」なんて食材はこの世には存在しない。
以降では、より詳しく、ナッツのメリットとデメリットについて解説していく。
ナッツのメリット①「良質な脂質」である
最近は、「良い脂質」とか「悪い脂質」ということがよく言われる。
外食やコンビニのご飯や、スナック菓子などによく使われる「トランス脂肪酸」は、たしかに身体に悪く、なるべく避けるべきとされている。
しかし、だからといって「脂質=悪」ではない。むしろ脂質は、細胞膜、角膜、血液、ホルモンなどの材料になる、人間にとってなくてはならないものだ。
「脂質制限(ローファット)ダイエット」をするときでさえ、摂取する脂質をゼロにするべきではないとされている。
ナッツに多く含まれている「αリノレン酸(n-3系脂肪酸)」や「リノール酸(n-6系脂肪酸)」は、体内で合成できないので、食事から摂取するしかない「必須脂肪酸」。
なかでも、「オメガ3脂肪酸」である「αリノレン酸」は、積極的に摂取したい脂質とされている。
「カロリー」や「PFCバランス」だけで判断すると、成分表示を見て、ナッツの脂質の高さに怖気づいて避けてしまいがちだが、「スナック菓子やインスタント食品の脂質(トランス脂肪酸)」と、「ナッツの脂質(αリノレン酸)」は、別物と言っていいくらい重要度が違う!
食事に気をつけているからこそ、ナッツに含まれる「良質な脂質」を、積極的に摂取しておきたい。
ナッツのメリット②満腹中枢に働きかける保管しやすい食品
ナッツは、糖質が少なく、脂質が多い食品だ。
実は、脂質を摂ったからといって、太りやすいわけではない。脂質と糖質を一緒に摂った場合は太りやすいが、糖質少なめであれば、脂質を摂っても太りにくい。血糖値が緩やかにしか上昇しないからだ。
脂質は、満腹中枢に働きかけるので、同じカロリーの糖質と比べて、多くの満腹感がある。
ナッツに対して、「こんな少ない量でこんなにカロリーがあるの?」と思うかもしれないが、ナッツは少量食べただけでも、空腹がおさまりやすい。
空腹時にナッツを食べると、意外とお腹の減りが止まって、「脂質が満腹中枢に働きかける」ことを実感できると思う。さらに、糖質と違って血糖値が上下しないので、長期的にも空腹を感じにくい。
「空腹に対する解決」として、ナッツは非常に優れた食品なのだ。
しかもナッツには、「保管しやすい」というメリットがある。
袋詰めのまま常温で保管できて、賞味期限も長い。
空腹に耐えられなくなったときや、どうしても間食が我慢できないときに適している、「保管性」に優れた食品が「ナッツ」だ。
ナッツのメリット③食物繊維とカリウムが豊富
ダイエットをしていて不足しやすい栄養素のひとつは、「食物繊維」。
米や小麦や芋など、糖質の多いものでも、何だかんだで食物繊維はそれなりに含まれている。主食(メインの炭水化物)の量を減らすのはダイエットでは王道だが、そのぶん食物繊維が足りなくなりやすい。
また、糖質制限は、食事内容が「塩分過剰」になりやすい。「甘い味付け」を避けると、どうしても塩で味付けされたものが多くなってしまいがちだ。
塩分を排出してくれるカリウムは、フルーツなどに豊富に含まれているのだが、フルーツも果糖という糖質があるので、避けたいという人もいるだろう。
ナッツは、フルーツほど糖質が多く含まれていないのに、食物繊維とカリウムが豊富という、「糖質制限」をする上でぴったりハマるピースのような特徴がある。
「ゆるい糖質制限(ロカボ)」であれ、「ケトジェニックダイエット」であれ、「糖質制限」をするなら、ナッツを積極的に取り入れるといいだろう。
なお、ナッツの栄養価は豊富なので、「脂質制限(ローファット)をする際でも、少量のナッツを意識して摂取する人はいる。
ナッツのメリット④ビタミンとミネラルが豊富
散々説明してきたが、ナッツは、ビタミンやミネラルが豊富だ。
特に抗酸化作用のある「ビタミンE」と、エネルギーを燃焼しやすくする「ビタミンB群」の含有量が多めで、まさに「美容とダイエットのため」の食品。
サプリメントのような抽出された栄養素ではなく、自然そのままの、複合的に機能する栄養素なので、信頼性も高い。
ダイエットをするとき、「ビタミンやミネラルなどの栄養素を十分に摂れていないのではないか?」という心配があるかもしれないが、そういう人にこそナッツがおすすめ。
ナッツのデメリットは?食べるときに注意すべきこと
ナッツのデメリットになりうる要素は、「カロリーが低いわけではないこと」。
当然だが、砂糖や油と組み合わせて食べると、カロリーオーバーで太ってしまいやすい。
また、ナッツの脂肪は満腹中枢に働きかけてくれるが、効果があるまでラグがあり、小分けにされていないミックスナッツだと、ついつい食べすぎてしまうリスクがある。
多少のコスパは犠牲にしても、ひとつの袋に大量に入ったものではなく、「20〜30g程度が小分けにされたもの」を選んだほうがいいだろう。
- 砂糖、塩分、油分が一切使われていない素煎りのもの
- 適量が小分けにされたもの
を選ぶと、「食べすぎてカロリーオーバー」というデメリットを回避しやすい。
おすすめのナッツは?
美容、ダイエット目的でナッツを食べるのであれば、「砂糖、塩分、油分不使用で、素煎りの、小分けにされたミックスナッツ」が良い。
上の条件に当てはまるもので、普通にスーパーに売っていて、Amazonなどネットでも買いやすい、おすすめのナッツを紹介する。
DELTA ロカボナッツ
クルミ、アーモンド、ヘーゼルナッツを2:1:1の割合でブレンドした、健康面重視のミックスナッツ。
品質が良く値段も妥当。
半分がクルミなので、味に関してはそこまで美味しいと感じないかもしれないが、美容・ダイエット面では最強。
お菓子として食べると物足りないが、お腹が空いているときに食べると美味しく感じる。
DELTA ロカボナッツ チーズ入り
上のロカボナッツに、チェダーチーズが加わったもの。
チェダーチーズは、タンパク質とカルシウムが豊富な、健康面を意識したものになっている。
チーズがいい感じに濃厚で、これが加わるだけでも、1袋の満足度がだいぶ上がる。
チーズ無しのものと値段は同じだが、1袋が30gから23gになって、実質的には価格は高めになっている。
価格はやや高くなるが、おいしさや満足度ではこっちのほうが上だと個人的には思う。チーズ好きの人には特におすすめ。
inabo ナッツ好きの7種類ミックスナッツ
「クルミ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、カシューナッツ、マカダミアナッツ、ピーカンナッツ、ピスタチオ」の7種類がひと袋に詰まった、贅沢なミックスナッツ。
全体的のバランスとしては、糖質が低めで、健康重視。
色んなナッツをバランス良く摂りたい人におすすめ。
コスパも意外と悪くなく、上のチーズナッツと同じくらい。
以上、「ナッツの美容効果とダイエット効果」について解説してきた。
当サイトでは、「ダイエットにおすすめの食品」や「ダイエット中におすすめのお菓子」なども紹介しているので、よければ参考にしてほしい。

