栄養価最強の野菜「ブロッコリー」の効果とおすすめレシピ

ブロッコリー画像

ブロッコリーは、栄養価において「最強の野菜」と言っても過言ではない。

「野菜の中でも、ブロッコリーは特に健康に良い」というイメージを持っている人は多いだろう。

では、具体的に、ブロッコリーにはどういう健康効果があるのか?

あと、ブロッコリーをおいしく効果的に食べるにはどうすればいいのか?

今回は、「ブロッコリーの栄養素についての解説」「ブロッコリーのおすすめの食べ方(レシピ)」を紹介していく。

読んだ人が、ブロッコリーを食べることのモチベーションが上がる内容を目指して書いた。

ブロッコリーを詳しく知りたい人はぜひ参考にしていってほしい。

ブロッコリーの栄養成分表示

ブロッコリーは、「生」と「茹でたあと」で栄養素がけっこう変化するので、両方を載せる。

データは、文部科学省「食品成分データベース」で調べたものを乗せている。

生のブロッコリー100gあたりの成分表

エネルギー:37kcal
たんぱく質:5.4g
脂質   :0.6g
炭水化物 :6.6g
(-水溶性食物繊維:0.9g)
(-不溶性食物繊維:4.3g)
カリウム :460mg
葉酸   :220μg
βカロテン:900μg
ビタミンB1:0.17mg
ビタミンB2:0.23mg
ビタミンB6:0.30mg
ビタミンC:140mg
ビタミンE:3.4mg

 

茹でたブロッコリー100gあたりの成分表

エネルギー:30kcal
たんぱく質:3.9g
脂質   :0.4g
炭水化物 :5.2g
(-水溶性食物繊維:1.0g)
(-不溶性食物繊維:3.3g)
カリウム :210mg
葉酸   :120μg
βカロテン:830μg
ビタミンB1:0.06mg
ビタミンB2:0.09mg
ビタミンB6:0.14mg
ビタミンC:55mg
ビタミンE:3.1mg

 

成分表を見ただけでも、カロリーに対して、タンパク質とビタミンが豊富であることがわかる。

以下、「ブロッコリーを摂取するメリット」について、より詳しく解説していく。

 

「タンパク質」の量が多い野菜

トレーニング中の人やダイエット中の人が、ブロッコリーを好んで食べる理由の一つが「タンパク質の量」だ。

ブロッコリーに含まれている植物性タンパク質の量は、「野菜としては異質」なほど多い。

タンパク質が多く含まれる食品は他にもあるが、ブロッコリーは、「カロリーが低いのにタンパク質が多い」のだ。

「カロリーに対してのタンパク質の量」を数値化してみると、ブロッコリーのスゴさがわかる!

参考までに、「1kcalあたりのタンパク質含有量」を、「ゆで卵」「豆腐」「鶏むね肉」と比較してみる。

「ブロッコリー」100gあたりの栄養素

エネルギー:30kcal
たんぱく質:3.9g
脂質   :0.4g
炭水化物 :5.2g

「ブロッコリー」には、1kcalあたり「0.13g」のタンパク質が含まれている。

 

「ゆで卵」100gあたりの栄養素

エネルギー:134kcal
たんぱく質:12.5g
脂質   :10.4g
炭水化物 :0.3g

「ゆで卵」には、1kcalあたり「0.09g」のタンパク質が含まれている。

 

「豆腐」100gあたりの栄養素

エネルギー:73kcal
たんぱく質:7.0g
脂質   :4.9g
炭水化物 :1.5g

「豆腐」には、1kcalあたり「0.09g」のタンパク質のタンパク質が含まれている。

 

「鶏むね肉(皮なし)」100gあたりの栄養素

エネルギー:113kcal
たんぱく質:24.4g
脂質   :1.9g
炭水化物 :0.0g

「鶏むね肉」には、1kcalあたり「0.21g」のタンパク質が含まれている。

 

1kcalあたりのタンパク質量の比較

  • ブロッコリー:0.13g
  • ゆで卵   :0.09g
  • 豆腐    :0.09g
  • 鶏むね肉  :0.21g

 

つまり、ブロッコリーの「カロリーに対するタンパク質量」は、「鶏むね肉」には劣るが、「ゆで卵」や「豆腐」よりも上、というスゴい結果になる。

もっとも、あくまで「カロリーに対しての比較」だ。十分なタンパク質が摂れるほどの量のブロッコリーを食べるのは現実的ではないので、メインのタンパク源になるわけではない。

ただ、「筋トレやダイエットをしている人が最重視するべき野菜」であることは間違いない。

また、茹でるだけで食べやすいので手軽で、鶏むね肉などの備え付けの野菜として、ブロッコリーはとても優秀。

ブロッコリー鶏むね肉画像

「鶏むね肉とブロッコリー」の組み合わせは、トレーニーやダイエッターにとって定番のメニューだ。

なお、ブロッコリーには炭水化物が多いが、「糖質」ではなく、ほとんどが「食物繊維」なので、文句なしにダイエットに向いている食品と言える。

 

「ビタミンC」が豊富

ブロッコリーは、「ビタミンC」が特に豊富に含まれる野菜だ。

「ビタミンC」の代名詞と言えば「レモン」だが、レモンが「100gあたり約50mgのビタミンC」なのに対して、ブロッコリーは、茹でたあとでも「100gあたり約55mgのビタミンC」が含まれている。つまり、ブロッコリーはレモン以上にビタミンCが豊富!

ブロッコリーのほうがレモンより量を食べやすいことを考えても、ブロッコリーは、とても優れた「ビタミンC」の摂取源と言える。(ちなみに、「酸っぱさ」と「ビタミンC」は関係ない。レモンが酸っぱいのは「クエン酸」によるもの。)

「ビタミンC」は、「健康」と「美容」に、メリットの多いビタミン。

「風邪予防にはビタミンC」と言われるくらい、ビタミンCは免疫力にとって重要な栄養素で、不足すると風邪をひきやすくなる。ビタミンCは人間の体内で合成できないので、食品から摂取する必要がある。

また、ビタミンCは、コラーゲンの生成を促す効果があり、美肌を目指す人にとっても重要なビタミン。抗酸化作用があるので、アンチエイジングを目指す人にとってもメリットが多い。

なお、実は、ブロッコリーのビタミンCは、茹でることで半分以下になってしまう。とはいえ、ブロッコリーは生で食べられるものではない。茹でたあとでも、レモンを上回るほどの十分なビタミンC量があるので、普通に茹でて食べてOK。

 

「βカロテン、ビタミンB群、葉酸、ビタミンE」なども豊富

ブロッコリーの特徴は「ビタミンC」が多いことだが、他にも、有用なビタミンが多く含まれている。

体内でビタミンAとして働く「βカロテン」や、ビタミンB1、B2などの「ビタミンB群」、ビタミンBの一種である「葉酸」、抗酸化作用のある「ビタミンE」など、良質なビタミンの宝庫となっている。

  • 「ビタミンA(βカロテン)」は、皮膚や粘膜を健全な状態に保つ働きがある
  • 「ビタミンB1」は糖質の分解をサポートし、「ビタミンB2」は脂質の分解をサポートし、「ビタミンB6」は筋肉の合成をサポートする
  • 「葉酸」は、脳の神経細胞に働きかけ、認知機能を高める。高齢者の認知症予防になる他、若い人にとっても記憶力や思考力の低下を防ぐ効果がある
  • 「ビタミンE」は、ビタミンCと同様に、抗酸化作用のあるビタミンで、アンチエイジング効果を期待できる

積極的に摂取したいビタミンがいい感じに含まれているのも、ブロッコリーを摂取するメリットと言える。

 

「食物繊維」と「ミネラル」

ブロッコリーには、「食物繊維」と、塩分の排出を促すミネラルである「カリウム」が豊富に含まれている。

たいていの野菜や果物には「食物繊維」と「カリウム」が含まれていて、だから「野菜は身体に良い」と言われるのだが、ブロッコリーも例外ではない。

また、ブロッコリーには、「クロム」というミネラルが微量に含まれている。クロムは、インスリンに働きかけ、代謝(エネルギー変換)の効率を良くするため、脂肪の蓄積を抑える効果が期待されている。

 

「スルフォラファン」の有効性

ブロッコリーの成分で、近年注目が高まっているのは、「スルフォラファン」という「ファイトケミカル」の一種。

「ファイトケミカル」という言葉を聞き慣れない人は多いだろう。植物に含まれる天然の化学物質を「ファイトケミカル」と呼ぶ。最も有名なのは「ポリフェノール」だろう。

「ファイトケミカル」は、5大栄養素、食物繊維(第6の栄養素)に続く、「第7の栄養素」であると主張する人たちもいる。

ブロッコリーに多く含まれるファイトケミカルである「スルフォラファン」

  • 有害物質を無毒化して体外に排出する「解毒力」
  • 活性酸素を除去する「抗酸化力」
  • 「ピロリ菌」に対する殺菌作用と炎症抑制作用
  • 血中の「AGE」濃度の低減

などの効果があるという研究データが報告されている。(参考:スルフォラファンとは?- 村上農園

 

なお、ブロッコリーの新芽である「ブロッコリースプラウト」のほうが、「スルフォラファン」の濃度が顕著に高い

ブロッコリースプラウト画像

アメリカでは、「スルフォラファン」が高濃度で含まれている「ブロッコリースプラウト」がブームになって、スーパーなどに行ってもどこも売り切れだった時期が続いたそうだ。

日本では、まだそこまでのブームは来ておらず、「カイワレ大根」や「豆苗」は売っているが、「ブロッコリースプラウト」を売っているところは珍しい。

だが、「ブロッコリースプラウト」は、ようは「新芽」なので、「水耕栽培キット」で種から育てることができる。種から買うとめっちゃ安いので、気になる人は試してみるといいだろう。

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なお、「スルフォラファン」の効能は、まだ明確に実証されているとは言えない研究中のものなので、そこまで信頼していいかは微妙だ。効果に期待し過ぎることなく、「なんとなく良い影響があるかも」くらいに考えておくのがいいかもしれない。

 

以上、ブロッコリーを摂取するメリットについて述べてきた。

以降では、おすすめの「食べ方」と「レシピ」について解説していく。

 

ブロッコリーのおすすめの食べ方

ブロッコリーの健康効果を活かすなら、「茹でる」か「蒸す」か「電子レンジでチン」のどれかで調理して、調味料で余計な油分を使わず、塩などのシンプルな味付けで食べるのがおすすめ。

ブロッコリーは、「茹でる」「電子レンジ」「蒸す」の順に、栄養価が壊れやすい。

ただ、「茹でた」場合でも十分過ぎるほど栄養価が豊富であり、「蒸した」場合も、加熱した時点で栄養価の低下は避けられないものなので、調理法について、そこまで気を使う必要はない。

「茹でた」場合であっても、ブロッコリーは文句なしに「栄養価最強の野菜」だ!

 

個人的には、最近は、冷凍のブロッコリーをレンチンして食べることが多い。

手軽さを求めると「冷凍ブロッコリーをレンジ調理」になる。

冷凍ブロッコリー画像

冷凍ブロッコリー器入り画像

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冷凍ブロッコリーは、日持ちもするし、電子レンジ調理なので、一番ラク。

「セブンイレブンの冷凍ブロッコリー」とかは、やや値段は高いが、冷凍だと思えないくらいおいしい。

 

ただ、「コスパ」や「味」を追求するなら、買ってきたブロッコリーを「蒸す」か「茹でる」といい。

「シリコンスチーマー」を使えば、電子レンジで「蒸す」調理ができるので便利。

ブロッコリーの房を手でちぎって、スチーマーに入れれば、「包丁」も「鍋」も使わなくて済む。

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ブロッコリーの調味料としては、普通に「塩」でいいと思うが、自分は「アジシオ」をよく使う。

アジシオ画像

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「アジシオ」は、「グルタミン酸ナトリウム」という旨味成分(「味の素」の主成分)が混ざった塩で、食感の良いブロッコリーによく合う。

基本的に、好きなように食べればいいと思うが、マヨネーズなど油分の多い調味料を大量に使うと、「低カロリーなのに高タンパク」というブロッコリーのメリットを活かしにくくなるので注意。

 

ブロッコリーのおすすめレシピ

健康・ダイエット目的なら、「蒸す」か「茹でる」などして、塩などのシンプルな味付けで食べるのが理想だ。

ただ、「もっとブロッコリーをおいしく食べたい」という人向けに、YouTubeのレシピ動画でおすすめのものを紹介する。

「マヨネーズを使ったり、揚げたりするレシピ以外」の調理法を紹介している。

【ブロッコリー】茹でるより美味しくて簡単な方法

「ブロッコリーのオイル蒸し」のレシピ動画。

お湯を沸かす必要がないので、「茹でる」よりも時短レシピになる。

 

一番美味しい焼き方を伝授!焼きブロッコリーwithチーズの作り方

「焼きブロッコリー」のレシピ動画。

オリーブオイルと塩を使ったシンプルな味付け。

ブロッコリーをいい具合に焼くのはわりと難しいが、コツを掴めば、調理のレパートリーがひとつ増える。

 

【超ずぼら飯】いつものブロッコリーが1000倍美味しくなる『無限ブロッコリー』の作り方

基本的には「焼きブロッコリー」だが、焼き終わりにちょっと蒸して、オリーブオイル、ニンニク、鷹の爪、イカの塩辛と和える。

やみつき系のレシピだが、油はオリーブオイルだし、ベースがブロッコリーなので健康的。

 

【板前の技】知ってるようで意外と知らない【ブロッコリーの洗い方/茹で方】

「ブロッコリーの茹で方を解説した動画でベスト」だと思う。

良いブロッコリーの選び方から、正しい洗い方、切り方、茹で方を解説している。

日常的にここまで丁寧にやるのは難しいかもしれないが、素晴らしく参考になる内容。

 

 

以上、最強の野菜である「ブロッコリー」について解説してきた。

当サイトでは、「ダイエット向けのおすすめ食品」「ダイエット向けのお菓子」などの記事も書いているので、よければ以下も参考にしてほしい。

スーパーやコンビニで買えるダイエット向け食品のおすすめを紹介 ダイエット中の「お菓子」のおすすめは?間食に良いおやつを紹介

 

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