「オートミール」は、美容、ダイエット、健康にとって、メリットの多い食品だ。
1食の主食をオートミールに置き換えるだけでも、とてもたくさんの利点がある。
この記事では、「オートミールを食べるメリット」と「オートミールをおいしく食べやすいレシピ」を紹介・解説する。
目次
オートミールって何?
オートミールは、「オーツ麦(燕麦)」というイネ科の植物を脱穀したもの。
脱穀といっても、籾殻の部分を取り除いただけで、外皮は残しているので、米や小麦のように精製されているわけではない。
米で言うと、「白米」ではなく「玄米」のような状態。
精製された炭水化物に比べて、「玄米」や「全粒粉」は身体に良いとされるが、「オートミール」はそれ以上に健康効果に優れている。
ただ、味に関しては、米、小麦、トウモロコシなどの主食と比べると劣る。
オートミールが注目されているのは、味の良さではなく、その健康効果だ。
ダイエットや健康に気を使う人にとっては、「オートミール」は間違いなく優れた食品。
なお、日本人に馴染みの深い「グラノーラ」は、オーツ麦に蜂蜜や油を混ぜて焼いたもの。カルビーの「フルーツグラノーラ」などが有名だが、糖質と脂質の量が高いので、ダイエット用としては向いていない。
オートミールの栄養成分表
100gあたりのオートミールの栄養成分を乗せる。データは「食品成分データベース」で調べたもの。
エネルギー:350kcal
たんぱく質:13.7g
脂質 :4.7g
炭水化物 :69.1g
(-水溶性食物繊維:3.2g)
(-不溶性食物繊維:6.2g)
カルシウム :47mg
マグネシウム:100mg
リン :370mg
鉄 :3.9mg
亜鉛 :2.1mg
銅 :0.28mg
ビタミンB1 :0.20mg
ビタミンB2 :0.08mg
ビタミンB6 :0.11mg
ビタミンE :0.7mg
ではこれから、「オートミールは具体的にどんなメリットがあるか?」を詳しく解説する。
保存しやすく、すぐに調理できて、価格が安い
オートミールは、穀物なので、消費期限が長く、常温でそのまま保存しておくことができる。
また、米や小麦などの主食と比べて、オートミールは、楽に調理できる「手軽さ」が魅力。
米は、炊くのがけっこう面倒くさいし、小麦も調理が大変だ。
一方でオートミールは、水をかけて電子レンジでチンするだけで、米で言う「炊けた」状態になる。
忙しいときでも、すぐに作れてすぐに食べられるのがオートミールの良いところ。
また、麦の一種なので、値段が安い。
米や小麦と比較すると、日本で売られているオートミールは、ちょっと値段は高いかもしれない。ただそれでも、穀物なので、肉とか野菜とかフルーツなどと比較すれば、気にならないほど安い。
「保存しやすさ」と「手軽さ」と「安さ」……これは、オートミールの健康効果が気になっている人にとっては地味な要素に思えるかもしれないが、長期的に食べ続けることを考えるなら、とてもありがたい特徴だ!
いくら健康効果が高くても、続けられなければ意味がない。
「健康効果が高いのに、保存と調理が楽で、安い」というのが、オートミールの非常に優れたところなのだ!
満腹感がスゴいのでダイエット向き
オートミールは、カロリー以上に満腹感を感じやすく、しかも腹持ちがいい。
オートミールの1食は、30〜50g程度が一般的とされている。
オートミール50g(175kcal)で、だいたいご飯お茶碗1杯(約240kcal)を食べたように感じる。
ご飯や麺類だと、ついついたくさん食べたいと思ってしまうが、オートミールをたくさん食べるのは、むしろ苦行。
つけ麺400g(約1000kcal)を余裕で食べられる人も、オートミール200g(約700kcal)を食べるのはかなりキツく感じるはず。
ぶっちゃけて言うと、オートミールは、「そんなにおいしくない」。
マズいわけではないが、他の主食に比べると、だいぶ味は落ちる。(米やパンが「おいしすぎる」と言うべきなのかもしれない)
ご飯やパンや麺が、「もっと食べたい」となりやすいのに対して、オートミールは、「もういいや」となりやすい。
「おいしくない上に、お腹にがっつり溜まる」ので、量をセーブしやすいのだ!
1食ぶんの主食を「オートミール」に置き換えるだけでも、自然とダイエットになる。
食物繊維の内容が優秀
オートミールには、「食物繊維」が、とても豊富に含まれている。
食物繊維の量が豊富なのはもちろん、その「内容」も優れている。
食物繊維は、発酵・分解されて腸内細菌の餌になるなど、腸内細菌を整える上で重要な栄養素だ。実は食物繊維には、大きくわけて「水溶性」と「不溶性」がある。
- 水溶性食物繊維……消化吸収を穏やかにする。果物や芋類に多く含まれる
- 不溶性食物繊維……カサ増しをして便通を良くする。野菜や豆類に多く含まれる
オートミールには、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の両方が、バランス良く、十分な量含まれている。
オートミールに含まれる食物繊維の、「水溶性:不溶性」のバランスは、およそ「1:1.9」で、これは他の食品と比べても非常にバランスが良い。(詳しくは「食品の「食物繊維」含有量の一覧表!水溶性と不溶性の比率も載せる」を参考)
さらに、オートミールの「水溶性食物繊維」は、「βグルカン」という、良質な腸内細菌の合成を促してくれる効果があるもので、とても腸内環境にメリットがある。
「βグルカン」は、胃の中をゆっくり移動して糖質の吸収を穏やかにしてくれるので、「血糖値の上昇抑制」と「満腹感の維持」に役立つ。
オートミールの「食物繊維」は、「量」も「質」も優れているのだ!
「主食(メインの炭水化物)」は、摂取量が多いので、「主食」の質が良いほど、健康効果も大きい。
1食をオートミールに置き換えることは、ダイエットに加えて、腸内環境にもメリットが大きい。
タンパク質の含有量が多い
「タンパク質」は、同じ3大栄養素である「炭水化物」や「脂質」と比べても、不足しやすい栄養素だ。
そのため、補助食品としてプロテインを飲むなど、積極的にタンパク質を摂ることが推奨されている。
米や小麦など「主食」となる穀物は、「炭水化物」がメインだが、実は「タンパク質」や「脂質」も意外と含まれている。
オートミールは、穀物の中でも特にタンパク質の含有量が多く、100gあたり「13.7g」のタンパク質が含まれている。
他の「主食」と、「100gあたりのタンパク質」を比較してみると、以下のようになる。
オートミール :13.7g
白米 :6.1g
食パン :8.9g
コーンフレーク:7.8g
(データは「食品成分データベース」を参考)
オートミールのタンパク質が、他の主食と比べても特に多いことがわかるだろう。
炭水化物がメインの主食において、タンパク質の比率が高いほうが、PFCバランスが良くなりやすいことは言うまでもない。
オートミールが、トレーニング中の人やダイエット中の人に重宝されるのは、タンパク質の比率が高いことも理由のひとつだ。
ミネラルとビタミン
オートミールは、穀物の中でもミネラルが豊富で、特に「鉄」と「マグネシウム」が多く含まれている。
鉄とマグネシウムは、様々な効果があるが、血流を良くして肌の潤いを整えるのに有効で、美容を意識する人にとって重視したいミネラルだ。
また、オートミールには、「ビタミンB群」が多く含まれている。
ビタミンBは、糖質や脂質の分解、筋肉の合成をサポートしてくれる効果を持つ。スポーツをする人やダイエットをする人にとって有用なビタミンだ。
穀物でありながら、豊富にミネラルやビタミンが含まれているのも、オートミールのメリットと言えるだろう。
以上、オートミールのメリットを解説してきた。
次に、オートミールの「食べ方」と「おすすめレシピ」を紹介していく。
オートミールの食べ方
オートミールには色々な食べ方があるが、「水をかけて電子レンジでチン」が、一番シンプルで楽な食べ方。
ご飯で言う「炊けた」状態になる。
約50gのオートミールを皿に入れる。
全体が浸かるくらいまで水を入れる。柔らかさの好みによって水の量を調整。
電子レンジ500wで90〜150秒ほどチンする。
基本的には、上に何かを乗せて食べる。
オートミールは、ご飯ほど硬さも食感もなく、箸では食べにくい。
スプーンで食べることになるが、味は穀物なので、ご飯に合うものなら、わりと何でも合う。
同じ皿の上に何か乗せて「丼」にしたり、混ぜたりして食べるのがいい。
オートミールの上に乗せる定番のものは
- 鶏むね肉
- サバ
- シーチキン
- 納豆
- 卵
- 豆腐
- キムチ
- 梅干し
- なめ茸
- 岩のり
- めかぶ
- ふりかけ
- フルーツ
- 蜂蜜
などなど。
「主食」なので、わりと色んなものに合う。
ご飯と同じように、「お茶漬け」で食べることもできる。
簡単に低カロリーでボリュームのあるダイエット食になるので、「お茶漬け」はけっこうおすすめ!
オートミールを電子レンジ調理するなら、「はかり」があると便利。
カロリー計算しやすいことはもちろん、オートミールの量と、水を入れたあとの重さを測れば、自分好みの柔らかさを再現できる。
オートミールは、水の量しだいで食感がけっこう変わるので、水分量にこだわったほうがおいしく食べやすい。
電子レンジを使わない場合でも、鍋で煮込んだり、お湯をかけてお茶漬けにしたりなど、色んな調理法がある。
オートミールに関しては、おいしく食べられる調理法をたくさん知っておいて損はないので、「オートミールのおすすめレシピ」を紹介していく。
オートミールのおすすめレシピ
「YouTubeのオートミールのレシピ動画」の中で、個人的に参考になったものを紹介する。
時間がないならレンジで楽するしかねぇ! オートミール朝ごはん
ズボラな人にとって、とても参考になると思う動画。
「玉子丼」「トマトリゾット」「味噌チャーハン」のレシピが紹介されている。
すべて「レンジ調理」が前提で、アイデアもあるのが良い。
オートミールの美味しい食べ方3選!!~簡単時短メニュー~
人気フィットネスユーチューバー「竹脇まりな」さんのレシピ動画。
「卵かけオートミール」「オートミール昆布茶漬け」「シーフードカレー炒飯」のレシピが紹介されている。
短い時間でできる楽なメニュー。解説が丁寧で、マネして作りやすいと思う。
低カロリー高たんぱく質で栄養豊富な筋肉飯を3品ご紹介致します
トレーニングを長年やっている「なかやまきんに君」のオートミールレシピ動画。
「豆乳を使ったスイーツ系オートミール」「オートミールの和風がゆ」「オートミールのお好み焼き」のレシピが紹介されている。
テンションが高いので、オートミールなのにおいしそうに見える。
【OL必見ダイエットレシピ】スープジャーのオートミールレシピ集4品
スープジャーに入れて携帯もできる「オートミール粥」のレシピ動画。
中華風、スンドゥブチゲ風、坦々風、ちゃんぽん風が紹介されている。
オシャレに調理したい人には参考になると思う。
たった3ヶ月で10キロの減量をするために俺が食べているもの!!
筋肉系ユーチューバー「サイヤマングレート」の減量メシ。
ほぼネタ動画だが、これを食べ続ければ確実に痩せるだろう。
自分も試しに動画と同じものを作ってみたことがあるが、おいしくはなかった。
腹持ちがよすぎるオーバーナイトオートミールの作り方
「オーバーナイトオーツ」は、電子レンジや鍋と違って、冷たい系のオートミールの食べ方。
牛乳や豆乳やアーモンドミルクにオートミールを浸して、瓶などに詰めて一晩置いておく。
フルーツやナッツと混ぜたり、蜂蜜やシナモンやココアで甘い味付けをすることが多い。
作って冷蔵庫に入れておけば、3日から1週間ほどは保つ。腹持ちが良く、朝食などにおすすめ。
オーバーナイトオーツのダイエットレシピ4品の作り方
「オーバーナイトオーツ」のオシャレで丁寧なレシピ動画。
「ストロベリーチーズケーキ」「ナッツバターカカオ」「トロピカル」「アップルシナモン」の4種類のレシピ。
味にこだわってオーバーナイトオーツを作りたい人向け。
おすすめのオートミールは?
オートミールは、最近ではスーパーやコンビニで普通に見かける。
近くで見つけられなくても、ネットで安く買うことができる。
自分が食べたことのあるものの中で、ネットでも買えるおすすめのオートミールを紹介してしく。
日食 オーガニックピュアオートミール
日本のメーカー「日本食品」のオートミール(生産地が日本というわけではない)。
質と安全性にはこだわっていて、遺伝子組み換え不使用、有機栽培。
シンプルに味がおいしく感じる。
日本人の好みに合うように作られたオートミールだと思う。
粒が小さくてクセがなく、オートミール初心者でも食べやすい。
他のオートミールと比較して、コスパが良いほうではないが、それでも十分に安い。
クエーカー オートミール オールドファッション
アメリカのメーカーで、オートミールの中では鉄板中の鉄板の「クエーカー」のオートミール。
細かくカットされた「日食」のものと違って、粗挽きで、「オーツ麦」感が強め。
安さと品質の良さを両立したブランドで、コスパがものすごく良い。
オートミールを毎日食べるつもりの人、コスパ重視で選びたい人はこれ!
アララ オートミール
イギリスのメーカー「アララ」のオートミール。
オーガニックの良質な製品で、世界的に人気のあるブランド。
「日食」のものより粒が大きく、「クエーカー」よりやや小さい程度の大きさ。ただ、クエーカーと違って、粒に厚みがある。
水に浸すと膨らんで、柔らかく、もちもちした感じになる。
オーガニックなので価格は高めだけど、「日食」よりはちょっと安い。
マルサン 豆乳オーツ麦リゾット
調理が面倒な人向け。
そのままお湯をかけて食べられる、オートミールのリゾットシリーズ。
オートミー体は簡単な調理で食べられるものだが、丁寧に調理されたオートミールは手間がかかるので、このレベルの味のものがお湯だけで食べられるのはスゴい。
1つ約100kcalで、2つくらい一気に溶かして丁度いい量。
手軽だし味は良いが、あまりコスパは良くない。
以上、「オートミール」のメリットとレシピについて解説してきた。
当サイトでは、「ダイエット向けのおすすめ食品」や「ダイエット向けのお菓子」などの記事も書いているので、よければ以下も参考にしてほしい。


当サイトでは、「美容に良い食べ物おすすめランキング」や「ダイエットにおすすめの食材ランキング」も書いているが、オートミールはしっかりランクインしている、気になる人は以下をチェック!


また、当サイト「メンズ美容チャンネル」では、「栄養価の高い食品の個別解説記事」も書いているので、気になる人は見ていってほしい。




