おすすめのダイエット方法を、ランキング形式で紹介していく。
各ダイエット方法の、「やり方」「メリット」「デメリット」「おすすめの食事メニュー」などを詳しく解説する。
「ランキング順位」に関して、「より多くの人にとって、成功する確率が高そうなダイエット方法」であるほど、評価を高くした。
汎用性の高いダイエット法から順に解説していくので、ダイエットに悩んでいる人は参考にしてほしい。
糖質制限ダイエット
「糖質制限ダイエット(ローカーボダイエット)」は、「糖質(炭水化物)」の量を制限するダイエット方法。
「糖質制限ダイエット」と一口に言っても
- 「ゆるい糖質制限(ロカボ)」……血糖値の急上昇を抑えるのが目的
- 「きつい糖質制限(ケトジェニック)」……糖質を切らして脂肪が燃えやすい体に切り換えるのが目的
のふたつがあり、それぞれ方法論が異なる。
ここでは、1日の糖質摂取量を「50g〜150g」ほどに収める、「ゆるい糖質制限(ロカボ)」のほうを「第1位」としている。
(1日の糖質摂取量を「50g以下」まで制限する「ケトジェニックダイエット」については、後の順位で解説している)
「糖質制限ダイエット」のやり方
意識することはシンプルで、摂取する糖質を減らせばそれでいい。
目安として、1日の糖質摂取量を「150g以下」に抑える。
参考として、お茶碗一杯のご飯(150g)の糖質量が「52g」ほど。
- 1食で食べる「主食」の量を減らして「おかず」の量を増やす
- 3食食べるなら、1食は糖質を摂らない食事にする
- 「甘いもの」を間食にするのは避け、ナッツなどを選ぶ
- 甘味料は「ラカント」など低糖質のものを使う
などを意識するとやりやすい。
「ロカボ」の場合、「タンパク質」や「脂質」をいくらでも食べていいというわけではない。
体重を大きく減らす目的なら、糖質を制限した上で、「消費カロリー」が「摂取カロリー」を上回るようにするのがよい。
ただ、糖質を減らすことを意識するだけでも、太りにくくなるし、痩せやすくなる。
なぜ「糖質制限」が効果的なのか?
「人間が太る仕組み」を説明すると
- ご飯を食べると血糖値が上がる
- 血糖値が上がると、「インスリン」というホルモンが分泌される
- 「インスリン」が血中の糖分を脂肪に変換する
という流れで、体脂肪が増える。
血糖値は、急に上昇するほど、体脂肪になりやすい。
以下の図のようなイメージを持ってもらうとわかりやすい。
簡単に言うと、「血糖値がゆっくり上がると太りにくい」のだ。
「タンパク質」や「脂質」は血糖値をゆっくり上昇させるが、「糖質」は血糖値を急に上昇させる。
「糖質を制限」すれば、血糖値が急上昇しないので、同じカロリーを摂取した場合でも、体脂肪になりにくい。
また、「タンパク質」と「脂質」は、満腹中枢に働きかけるので満足感が高く、ゆっくり消化されるので腹持ちが良い。
糖質を意識して減らした食事は、「太りにくい」し「腹持ちがいい」ので、「糖質制限ダイエット」は効果が高いのだ。
「糖質制限ダイエット」のメリット
糖質制限ダイエットが万人におすすめしやすい理由は、「無理なく、健康的に続けやすい」から。
「糖質多めの食事」に長く慣れ親しんできた人からすれば、ご飯やパンなどの主食の量を減らした食事は、「物足りなさ」や「寂しさ」を感じてしまうかもしれない。
だが実は、糖質少なめ(タンパク質と脂質が多め)の食事は腹持ちが良いので、むしろ糖質制限をしたほうが空腹を感じにくくなる。
欠乏感を感じるのは最初だけで、糖質少なめに慣れると、無理せずとも続けられるようになるし、「むしろ糖質を控えたほうが調子が良い」となる人が多い。
そもそも、米や小麦やトウモロコシなどの穀物は、「安く大量生産できる」という理由で「主食」とされてきたが、人間の体は、日常的に大量の糖質を摂るようにできていない。(人間のDNAの大半を形作った狩猟採集時代は、糖質の摂取量が多くなかった。)
糖質制限食こそが「本来の健康的な食事」であるという考え方もある。
また、「ケトジェニック(きつい糖質制限)」はともかく、「ロカボ(ゆるい糖質制限)」なら、そこまで食事に制限がないので、ストレスなく継続しやすい。
ロカボの場合、「たまの機会に炭水化物をたくさん摂る」くらいであれば、むしろ下がる代謝を元に戻す効果もあるので、そこまで気にする必要はない。
ただ、「日常的に炭水化物を多く摂る習慣をやめる」だけでいいのだ。
「ゆるい糖質制限」は、他のダイエット方法と比べても、「食事面でキツい思いをしにくい」というのが、大きなメリット。
「糖質制限ダイエット」のデメリット
糖質制限のデメリットは、「激しい運動」や「激しく頭を使う」場合に、パフォーマンスが十分に出ないリスクがあること。
「短時間に多くのエネルギーを使う系」は、すぐにエネルギーになりやすい糖質を多く摂取しないと、力が発揮できない場合がある。
「スポーツ選手」や「頭脳競技の選手」や「テスト前の追い込みで猛勉強している人」は、糖質制限食ではパフォーマンスが落ちる可能性がある。
ただこれは、あくまで「短期的にエネルギーを多く使う状況」の場合。
長期的な集中力が求められる社会人の仕事の多くは、むしろ糖質制限をしたほうが、血糖値の上下による眠気や倦怠感がなくなったりなど、調子が良くなることが多いかもしれない。
短い時間でのパフォーマンスがシビアに求められる生活でない限りは、そこまで糖質制限を怖がる必要はない。
また、「金銭面のデメリット」について言えば、糖質制限は「食費がかかりやすい」傾向はある。
穀物は安いので、「主食」を減らして「おかず」を増やすと、食費は増えてしまいやすい。
「健康面のデメリット」について言えば、食物繊維不足による腸内環境の悪化や、摂取する脂質のバランスの悪化などのリスクがある。ただこれは、食事に気を使うことで回避できるデメリットだ。
糖質制限をするときは
- 食物繊維
- オメガ3脂肪酸(魚の油、クルミ、チアシード)
- オメガ9脂肪酸(オリーブ、アボカド、アーモンド)
を積極的に摂取すると、健康面のリスクを回避することができる。
「オメガ3」や「オメガ9」がよくわからないという人は、以下の記事を参考にしてほしい。

「糖質制限ダイエット」におすすめの食事メニュー
糖質制限ダイエットをするなら、以下のようなメニューがおすすめだ。
- 唐揚げ
- 揚げ出し豆腐
- 野菜炒め
- サーモンアボカド丼
- チアシードヨーグルト
- オートミール
- ミックスナッツ
「揚げもの」の衣は糖質だが、「ロカボ(ゆるい糖質制限)」ならば、それくらいの糖質は問題ない。
「唐揚げ」や「揚げ出し豆腐」といった揚げものは、糖質が低めかつ、ボリュームがあり、安く作ることができる。
糖質を減らすぶん、脂質は多めに摂ることができるので、「野菜炒め」など、満足感がありながら、食物繊維を多く摂れるメニューもおすすめ。
良質な脂質を摂る上では、「サーモン」と「アボカド」などの組み合わせが、味も良いし栄養価も良い。
「チアシード」を「ヨーグルト」に入れて食べるのも、栄養バランスが摂れていておすすめの食べ方だ。
糖質が低めの穀物である「オートミール」もおすすめ。
「糖質制限ダイエット」はこんな人におすすめ!
「糖質制限」は、万人におすすめしやすいダイエット方法だ。
最初は物足りなさを感じるが、慣れてしまえば、それほど空腹感を感じず、無理なく続けることができる。
「食物繊維(野菜)」「オメガ3」「オメガ9」を意識して摂っていれば、健康リスクもなく、むしろ糖質過剰な食事よりも健康的と言える。
「日常的な糖質の摂り過ぎるをやめる」だけで良いので、他のダイエット法と比べて、食事の自由度は高い。
続けやすく、健康的に痩せやすい王道のダイエット方法で、万人におすすめできるという理由で、「糖質制限ダイエット」を第1位とした。
脂質制限ダイエット
「脂質制限ダイエット(ローファットダイエット)」は、「脂質」の量を制限するダイエット方法。
脂質を制限して、「炭水化物」と「タンパク質」を多めに摂る。「ハイカーボダイエット」と言われることもある。
食事の制約は厳しくなるが、「カーボ(炭水化物)」を多めに入れるので、体が動きやすく、「高負荷の運動」と両立しやすいダイエット方法だ。
「脂質制限ダイエット」のやり方
摂取する「脂質」の量を減らす。
目安としては、1日の脂質摂取量を「30g(270kcal)」以内にする。
- 「揚げもの」や「炒めもの」など油を多く使う調理法を避ける
- 脂質の多い肉を避けて、「鶏むね肉」や「牛の赤身肉」などを選ぶ
- 「洋菓子」や「クリーム系」など脂質の多いスイーツを避ける
などを意識する必要がある。
「脂質」は、細胞膜やホルモンの材料となる、欠如させてはいけない栄養素だが、「タンパク質」と違って、必ずしも量を多く摂らなければならないわけではない。
また、穀物など大抵のものには脂質が含まれているので、どれだけ避けようとしても、少量は必ず摂ってしまう。
「脂質の不足」は、そこまで心配しなくていいが、過酷な脂質制限ダイエットをする場合は、「フィッシュオイル」か「チアシード」を摂取するといい。
どちらも「オメガ3脂肪酸」が多く含まれる、積極的に摂取したい脂質だ。


フィッシュオイル「1粒」か、チアシード「10g」を1日に摂取すれば、それだけで「最低限必要な良質な脂質」を確保できる。かなり厳しく脂質を制限するなら、摂っておくといいだろう。
体重を減らしていくためには、「消費カロリー」が「摂取カロリー」を上回る必要があるが、細かいカロリー計算をしなくとも、「脂質少なめの食事」と「運動」を組み合わせれば、自然と「消費カロリー」が上回って体重が落ちていきやすい。
なぜ「脂質制限」が効果的なのか?
「糖質」と「脂質」は、体を動かすメインのエネルギーであり、「どちらか」を十分に摂る必要がある。
「糖質」のほうを十分に摂り、「脂質」のほうを減らすことでカロリーの収支をマイナスにしようとするのが、「脂質制限ダイエット」だ。
ひとつ上で紹介した「糖質制限ダイエット」は、「脂質」のほうを十分に摂るダイエット。
どちらもおすすめのダイエット方法だが、「脂質制限(糖質を十分に摂る)」は、筋トレなど「高負荷の運動」がしやすいという利点がある。
運動代謝は「糖」を使うので、十分に糖質を摂っていたほうが、体を動かしやすい。
「筋トレ」や「HIIT」や「キツめの有酸素」など、ガッツリ運動しながら痩せたい場合は、「脂質制限ダイエット(ハイカーボダイエット)」のほうが相性が良い。
「痩せるために効率の良い運動」については、別の記事で詳しく解説しているので、「脂質制限」と「運動」の組み合わせで痩せたい人は、以下の記事も参考になると思う。


「脂質制限ダイエット」のメリット
脂質を制限することのメリットは、「パフォーマンスが落ちるリスクが少ない」ことだ。
「頭脳」や「肉体」を酷使するほど、「糖」というエネルギー源への依存度が上がる。
人体には、アミノ酸や脂肪から糖を作り出す「糖新生」という機能があるので、糖を摂らなければ糖がなくなるわけではない。だが、激しく運動する場合は、外部から「糖」を摂取しないと、十分にパフォーマンスを発揮できなくなる場合がある。
スポーツ選手などが練習しながら減量する場合は、「糖」を摂取する必要があるので、「脂質制限」を選ぶことになりやすい。
また、実は「筋トレ」のような、短期間にエネルギーを集中する「無酸素運動」のほうが、「糖」の依存度がより高い。
加えて、グリコーゲンはタンパク質の分解を抑制するので、「タンパク質」と「糖質」を一緒に摂るほうが、筋肉がつきやすい。
「筋トレ」と組み合わせて、健康的に体を絞っていくなら、「糖質」を入れる「脂質制限ダイエット」が適していると言えるだろう。
また「脂質制限」は、「おかず」が少なめになるので、食費が浮きやすいというメリットもある。
「脂質制限ダイエット」のデメリット
脂質を制限することのデメリットは、食事の自由度が狭まることだ。
脂質の摂取量を気にすると、制約が大きくなりやすく、「揚げもの」や「炒めもの」や「洋菓子」などを食べることができない。
「炭水化物を多く食べられる」という点では満足感があるかもしれないが、基本的には、「脂質少なめのストイックな食事」を強いられる。
また、「脂質制限」は、「糖質制限」と比べて、空腹を感じやすい傾向がある。
糖質によって血糖値が上下すると、「お腹が空いた」と感じるタイミングが多くなる。
筋トレやスポーツをあまりしない人にとっては、「脂質制限」はメリットが多くないかもしれない。
「脂質制限ダイエット」におすすめの食事メニュー
糖質制限ダイエットをするなら、以下のようなメニューがおすすめだ。
- 鶏むね肉
- 赤身肉のステーキ
- 焼き魚
- 刺し身
- 筑前煮
- 豚汁
- 和菓子
- フルーツ
脂質が少なめのおかずや、汁物をベースに献立を組み立てると良い。
「パスタ」や「パン(小麦粉)」などの主食は、脂質が意外と多く含まれている。あと、「オートミール」も、意外と脂質が多い。一方で、「米」は、脂質が少ない主食だ。
脂質制限をするのなら、主食は「米」をメインにすると良い。(「お米ダイエット」みたいな言葉があるが、実質的に「脂質制限」だと思う。)
また、「洋菓子」は脂質が多いが、「和菓子」は脂質が少ない。
脂質制限をする場合、「和菓子」か「果物」なら食べることができる。
「脂質制限ダイエット」はこんな人におすすめ!
「運動」を積極的に取り入れて体を絞りたい人におすすめ!
スポーツや筋トレをしながら、健康的に痩せやすいダイエット法だ。
食事の好みとして、「脂質多めの食事よりも、炭水化物多めの食事のほうが好き」な人にも向いている。
大事な「大会」や「試験」が迫っていてパフォーマンスを落としたくなく、なおかつ減量の必要がある場合にもおすすめの方法。
「糖質制限」と「脂質制限」の「切り換えダイエット」もおすすめ
「糖質制限」と「脂質制限」を、交互に切り換えるダイエットもおすすめ。
例えば、「糖質制限」を続けて「停滞期」に入ったら、「脂質制限」に切り換える。そうすると、体に新しい刺激が入り、体重の減少がスムーズになりやすい。
「糖質制限」→「脂質制限」→「糖質制限」→「脂質制限」を、体重の減りが悪くなるたびに繰り返すのだ。
ダイエット法を切り換える大変さはあるものの、停滞期をスキップして効率よく痩せることができる。
「糖質制限 vs 脂質制限」については、詳しくは以下の記事を参考。

16時間ファスティングダイエット
「ファスティング(断食)」とは、「胃に固形物を入れないこと」を言う。
「ファスティングダイエット」は、「食事頻度制限ダイエット」とも言われる。
1食の「量」ではなく、「食事の頻度」に着目したアプローチだ。
ファスティングの中で、最も簡単にダイエットに取り入れやすいのが、1日のうち16時間は固形物を口にしない「16時間ファスティング」という方法。
「16時間ファスティングダイエット」のやり方
「1日のうち16時間、固形物を入れない時間をつくる」というルールのもとに、「カロリー制限」を行う。
「朝食を抜く」か「夕食を抜く」をすれば、「16時間ファスティング」は自然と達成できる。
- 朝食を抜くパターン……夜8時までに食事を終えて、翌日の昼12時から食べ始めれば16時間
- 夕食を抜くパターン……午後2時までに昼食を終えて、翌日の朝6時から食べ始めれば16時間
「1日のうち16時間」と聞くと、「すごく長い!」と思ってしまうかもしれないが、睡眠時間が間に挟まるので、空腹に耐える時間はそれほど長くない。
例えば、「朝食を抜くパターン」で言えば、実質的に空腹を感じるのは、朝8時から昼12時までの「4時間」ほど。それくらいであれば、気合いで我慢できなくもない。
「16時間ファスティング」は、やり始めはツラく感じるかもしれないが、慣れれば、毎日でも継続することが可能だ。
ダイエットをする上では、「16時間ファスティング」に加えて、「カロリー制限」をすることになる。
ただ、必然的に「1日2食」になり、カロリー制限をしていても、1食を十分な量食べることができるので、満足度が高い。
「食事頻度制限(16時間ファスティング)」さえ達成できれば、普通に満足できる量を食べても、「カロリー制限」は成り立つのだ。
なぜ「16時間ファスティング」が効果的なのか?
漫然と食事制限をするよりも、「16時間は食べない」というルールを厳密に守るほうが、継続率と成功率が高いという発想がある。
さらに、実はファスティングをダイエットに取り入れる方法は、太り気味の人ほど効果が出やすい。
体脂肪の多い人ほど、「インスリン抵抗性(インスリンの効きが悪くなった状態)」ができていて、少し食べただけで多くのインスリンが分泌されてしまう。そして、インスリンが過剰分泌されるほど、満腹信号を出すレプチンなどのホルモンの働きが阻害される。
つまり、太っている人ほど、脂肪がつきやすく、空腹を感じやすい状態になっている。
「太っている人から太りやすい」「太っている人から食べすぎてしまう」という悪循環にハマってしまう傾向が、人間の体にはあるのだ。
それに対する解決策が「ファスティング」になる。
何も食べない(インスリンが分泌されない)時間を意図的に作ることは、「インスリン抵抗性」を元に戻す効果がある。
体脂肪に悩んでいる太り気味の人は、ちまちまカロリー制限をするよりも、「ファスティング(断食)」によって何も口に入れない時間を作るほうが、体がリセットされてホルモン分泌などが正常な状態に近づくので、ダイエットが成功しやすくなる。
実際に、ファスティングのやり始めは空腹がキツいが、ある程度続けると「食欲が正常に戻る」ので、最初を乗り越えさえすれば、「ファスティングダイエット」は意外と継続しやすい。
食事回数を減らし、さらに間食もなくせば、1食ぶんをしっかり食べても、余裕でカロリー制限ができる。
個人差もあるが、「1日3食で、1食ごとのカロリーを減らす」よりも「1日3食から、1日2食に減らす」ほうが、楽にダイエットを続けやすいのだ。
「16時間ファスティングダイエット」のメリット
「ファスティング」によって何も食べない時間を16時間作ることは、過食によって乱れたホルモンバランスを整える効果があるので、普通にカロリー制限をするよりも、楽に継続しやすいというメリットがある。
それに加えて、「ファスティング」にはそれ自体のメリットがある。
青木厚『「空腹」こそ最強のクスリ』という著書によると、16時間の断食をすると、古い細胞や古いタンパク質を再利用する「オートファジー」という機能が活性化するようだ。
オートファジーには、体調を良くする効果やアンチエイジング効果があるので、健康的かつ綺麗に痩せたい人に対して、ファスティングは良い効果をもたらす。
「ファスティングのメリット」について詳しくは、本を読んでみるといい。正確な知識が得られると同時に、ファスティングに対するモチベーションが高まるだろう。
「16時間ファスティングダイエット」のデメリット
長期間のファスティングはともかく、「16時間」程度のファスティングであれば、毎日続けても問題ないし、むしろ続けたほうが健康に良い場合もある。
「16時間ファスティング」に関して言えば、健康上のデメリットはまったくないと考えていい。
しかし、「仕事のパフォーマンス」に関しては、能率が落ちてしまうリスクがある。
適度な空腹はむしろ集中力を上げるが、「キツい空腹を我慢している状態」であれば、仕事が手につかなくなってしまう人もいるだろう。
空腹がキツくなりやすいのは、最後に食べてから「12〜16時間」の4時間ほどだが、そのタイミングが仕事中だと、パフォーマンスは落ちるかもしれない。
これは個人差もあるので、自分で仕事などをしていて問題を感じないようであれば、特にデメリットはないと考えていいだろう。
「16時間ファスティングダイエット」はこんな人におすすめ!
わりと万人におすすめできるダイエット方法だ。
ダイエットに限らず、「健康法」や「アンチエイジングの方法」としてもおすすめできる。
特に、太っているけどダイエットがうまくいかない人や、通常のカロリー制限がうまく行かない人は、試してみて損はない。
やり始めはキツいが、慣れると楽にできるようになってくる。
「ファスティング」についてはより詳しくは、以下の記事を参考にしてみてほしい。


ケトジェニックダイエット
「ケトジェニックダイエット」は、「きつい糖質制限」のこと。
糖質の摂取量をできるだけ減らし、脂質を積極的に摂ることによって、「ケトーシス」という「脂質を消費しやすい状態」に体質を切り換えるのが目的。
「ゆるい糖質制限(ロカボ)」と違って、体質の切り換えを図るので、「厳密な糖質制限」と「体質が変化するストレス」を乗り越える必要があるが、体脂肪を大きく減らしやすいダイエット方法とされている。
「ケトジェニックダイエット」のやり方
「ゆるい糖質制限(ロカボ)」は、血糖値を急上昇させないために糖質を制限する。
一方で、「ケトジェニックダイエット」は、「ケトーシス」という体脂肪をエネルギーにしやすくする状態に入るために「糖質」をできるだけ減らす。
同じ「糖質を減らす」でも、その目的と、厳密さの程度が異なるのだ。
ケトジェニックダイエットをするなら、以下が重要。
- 糖質の摂取量を「50g以下」にする(必須)
- 「タンパク質」と「脂質」を十分に摂取する(必須)
- 「食物繊維」、「オメガ3」や「オメガ9」の脂質を摂取する(必須)
- 「MCTオイル(中鎖脂肪酸)」を摂取する(推奨)
- チェッカーを使って「ケトーシス」に入っていることを確認する(余裕のある人のみ)
ケトジェニックダイエットの場合は、「ケトーシス」に入るために、1日の糖質摂取量を「50g以下」に減らす必要がある。
ご飯やパンなどの穀物は口にできないし、野菜や調味料の糖質量にも気を使うレベルの、厳密な糖質制限をする必要がある。
「タンパク質」はもちろん、エネルギー源として「脂質」を積極的に摂取する。
脂質のバランスが崩れると健康に悪いので、「オメガ3」と「オメガ9」を意識的に摂る必要がある。
また、ケトジェニックダイエット中は、「MCT(中鎖脂肪酸)オイル」というエネルギーに代わりやすい脂質を摂ることが有効とされる。
「MCT(中鎖脂肪酸)」は、エネルギーに代わりやすい「脂質」で、ケトジェニック中に摂取すると、エネルギー切れを感じにくくなる。
「ココナッツオイル」に多く含まれているし、純度100%の「MCTオイル」も売っている。
サラダにかけたり、コーヒーに混ぜるなどして摂取する。
「ケトーシス」に入っているかどうかは、「チェッカー」で息や血液のケトン体濃度を計ることで調べることができる。とはいえ、これからケトジェニックをやろうと思っている初心者には無理に勧めない。
「ケトン体チェッカー」は、まともな精度のものになると、けっこう高額だから。
チェッカーで調べなくても、きっちり糖質制限をやって、脂質をちゃんと摂取する生活を続けていれば、「ケトーシス」に入ることは難しくない。
また、「ケトーシス」に入ることは手段であって目的ではない。「ケトジェニックダイエット」が自分にとって効果的かどうかは、「体重が落ちているかどうか?」で判断するといいだろう。
なぜ「ケトジェニック」が効果的なのか?
ケトジェニックダイエットは、脂肪をエネルギーにする代謝を高めることで、体脂肪を燃焼しやすくするダイエット方法だ。
糖質の摂取量を厳しく制限して、脂質を多く摂取すると、体内の「脂質利用能力」が向上し、脂質から「ケトン体」を生成してエネルギーにしやすい体質になる。
「ケトン体」は、脂肪酸やアミノ酸を材料に、肝臓で生成されるエネルギー源のこと。体内のケトン体が増加した状態を「ケトーシス」と言う。
糖質を入れないことで、「ケトン体」を代謝する回路を活発にしようとするのが「ケトジェニック」。
ケトン体は、効率の良いエネルギー源で、体を動かすことはもちろん、脳を働かせることもできる。
脳はグルコース(ブドウ糖)からエネルギーを得られないと言われているが、実はグルコースを得られないときは、ケトン体が代替エネルギーになる。
「ケトーシス」に入ると、日常的にも体脂肪が燃えやすくなるし、運動と組み合わせるとさらに効率が良い。
また、糖質を制限すると、血糖値が急上昇しないので、高カロリー食でも太りにくい傾向がある。
「ケトジェニックダイエット」のメリット
ケトジェニックのメリットは、体脂肪が減りやすく、太りにくいことだ。
体脂肪がエネルギーとして消費されやすい体になるので、消費カロリーが摂取カロリーを上回った場合、効率的に痩せやすくなる。
また、血糖値が上昇しにくいので、食べたものが体脂肪になりにくい。
厳密な糖質制限をしていれば、平均してカロリーオーバーな生活を送っても、太りにくく、むしろ痩せたりする場合もある。
糖質にはかなり気をつける必要があるが、「ステーキ」や「ベーコンエッグ」のような高カロリー食を食べながらダイエットできるという魅力もある。
「ケトジェニックダイエット」のデメリット
「カロリー制限しなくても糖質さえ制限すれば痩せる」というのは、嘘ではない。
だが、「ケトーシス」になるほど糖質を厳しく制限するのは、食事の制約が大きく、簡単ではない。
やってみればわかるが、糖質を厳密にカットするのは、けっこうキツい!
突発的に、糖質の多いものを食べたくなる欲求に駆られることもある。
「ゆるい糖質制限(ロカボ)」と「ケトジェニック」では、継続する難易度が段違いだ。
金銭面では、「ロカボ」よりもさらに、食費がかかりやすくなるだろう。
健康面を考えるなら、「糖質さえ気をつければ、何でも食べていい」というわけではない。タンパク質の摂りすぎは、腎臓に負担をかけるリスクがあるし、動物性脂肪の摂りすぎは、動脈硬化などのリスクがある。
健康リスクを考えるなら、「野菜(食物繊維)」「オメガ3脂肪酸」「オメガ9脂肪酸」をちゃんと摂取するのは必須。
さらに、ケトーシス状態になるほどケトン体が増えると、体臭や口臭がキツくなりやすいという副作用もある。これも、気にする人にとっては大きなデメリットだろう。
ケトジェニックは、脂質をエネルギーとして代謝しやすくする「体質に切り替えようとする試み」だが、体質を切り換えること自体のストレスはけっこう大きい。
「糖質を制限すればステーキやベーコンを食べても痩せる!」と、魔法のようなダイエット方法だと見なされがちだが、厳密な糖質制限はかなりキツいし、決して簡単に痩せられるわけではない。
「ケトジェニックダイエット」におすすめの食事メニュー
「ケトジェニックダイエット」の場合は特に、「食物繊維、オメガ3、オメガ9」を意識して摂取するようにしたい。
- アボカド
- ミックスナッツ
- ステーキ
- サバ缶
- 刺し身
- 野菜炒め
- オムレツ
「ケトジェニックダイエット」で特に推奨されるのは、「アボカド」と「ナッツ(特にクルミ)」だ。
アボカドもナッツも、「食物繊維と脂質の両方が豊富な食材」という特徴を持ち、ケトジェニックにとても向いている。
アボカド、アーモンドは「オレイン酸(オメガ9)」と「食物繊維」が豊富であり、クルミは「αリノレン酸(オメガ3)」と「食物繊維」が豊富なので、ケトジェニック中には高い頻度で摂取したい食材だ。
また、「DHA・EPA(オメガ3)」が豊富に含まれる「魚の油」も重要で、「サバ缶」や「サーモンのお刺身」などを食べるようにしたい。
アボカド、ナッツ、魚の油については、個別に解説記事も書いているので、詳しく知りたいなら以下を参考。



なお、「ロカボ」であれば「揚げもの」は大丈夫だが、「ケトジェニック」の場合は「揚げもの」は非推奨。
糖質を1日50g以下に収めるためには、けっこう厳密な糖質管理が必要で、野菜の糖質量や、ソースやケッチャプなどの糖質量も加味して、1日50gを超えないようにしたい。
「ケトジェニックダイエット」はこんな人におすすめ!
万人におすすめできるわけではないが、痩せるために効率の良いダイエット方法であることは間違いない。
- 糖質を極端に減らした食事を継続できる
- 「ケトーシス」のストレスとリスクを許容できる
という人は、チャレンジしてみるといいだろう。
体脂肪を効率的に減らしながら、肉や魚を十分に食べられるのはけっこう魅力的で、向いている人にはとてもハマるダイエット法。
体質的に向いていない人もいるので、頭痛や倦怠感を感じた場合は、中断して糖質を入れることを推奨。
カーボサイクルダイエット
「カーボサイクルダイエット」は、糖質の摂取量を1日ごとに変化させるダイエット法だ。
「糖質をたくさん摂る日」と「糖質を厳しく制限する日」を組み合わせてサイクルを組む。
「脂質制限」と「糖質制限」を日ごとに繰り返すような方法で、運動によって体脂肪を燃やしやすく、「停滞期」にハマりにくいとされている。
「カーボサイクルダイエット」のやり方
カーボサイクルは
- 日ごとに糖質の摂取量を変化させる
- 糖質を多く摂取する日に運動をする
のふたつが重要。
オーソドックスなやり方としては、「ハイカーボデイ」「ミディアムカーボデイ」「ローカーボデイ」を日ごとに繰り返す。
- ハイカーボデイ :炭水化物300gを目安
- ミディアムカーボデイ :炭水化物200gを目安
- ローカーボデイ :炭水化物50gを目安
具体的な数字はその人の体重や運動量によって異なり、厳密なものではないが、「摂取する糖質量にメリハリをつける」ことが大事。
どの日も、タンパク質は十分な量を確保し、「ローカーボデイ」には糖質の代わりに脂質を多めに摂取する。
一週間のサイクルの例を出すと、以下のようになる。
- 月曜日:ハイカーボデイ
- 火曜日:ミディアムカーボデイ
- 水曜日:ローカーボデイ
- 木曜日:ハイカーボデイ
- 金曜日:ミディアムカーボデイ
- 土曜日:ローカーボデイ
- 日曜日:(自由に設定)
サイクルの組み方は、そこまで厳密に方法が決まっているわけではない。カロリー収支を意識しながら、自分に合うようにカスタマイズしていい。
「ハイ」「ミドル」「ロー」と分けずに、「ハイカーボ」と「ローカーボ」のふたつを繰り返すサイクルもアリ。
重要なのは、「日ごとに糖質摂取量を変化させること」と「カーボを多く摂る日に運動すること」。
基本的には、「ハイカーボデイ」に高強度の運動、「ミディアムカーボデイ」に中強度の運動をする。
「高強度の運動」の例としては、「足」や「胸」や「肩」など、大きい部位の筋トレが鉄板。
体重を減らしていくためには、カーボサイクルを組んだ上で「カロリー制限」をする。
カロリー収支が、1日平均で「マイナス500kcal」ほどを目安にするといい。計算通りにいけば、1ヶ月で2キロのダイエットに成功することになる。
なぜ「カーボサイクル」が効果的なのか?
カーボサイクルの目的として
- 糖質量を確保して、体が動くようにする(筋トレの効率を上げる)
- 体が摂取する栄養素に慣れて代謝が落ちないようにする(停滞期の回避)
がある。
上で、「糖質制限」と「脂質制限」を解説したが、カーボサイクルは、日ごとに「糖質制限」と「脂質制限」を切り換えるようなイメージ。
その上で、「ハイカーボ」の日に、「大きい部位の筋トレ」や「HIIT」など「高強度の運動」をするのがポイントになる。
運動をするときは「糖」を摂取したほうがパフォーマンスを出しやすく、無酸素運動である「筋トレ」は、特に糖の依存度が高い。
また、糖質(グリコーゲン)は筋肉の分解を防ぐので、「筋トレ」をする上で「炭水化物」は大事。
「ハイカーボデイ(糖質を多く摂る日)」に、大きい部位(足や肩)の筋トレのような「高負荷なトレーニング」をしやすいのが、カーボサイクルを組む目的のひとつ。
もうひとつの目的は、「停滞期」を避けること。
摂取する糖質量が日ごとに違うと、体が栄養に適応できず「停滞期」が来にくいので、スムーズに体重を落としやすくなる。
「カーボサイクルダイエット」のメリット
カーボサイクルは、筋トレなどの運動と並行することが前提ではあるが、理論的には、効率よく痩せやすい合理的な方法だ。
どのダイエット方法でも、始めてから1ヶ月ほどは、カロリー制限をしただけの体重が落ちていく。だが、だいたい1ヶ月から2ヶ月ほどで、体が少ない栄養に適応して「停滞期」が来る。
一方で、「カーボサイクルダイエット」は、体がダイエット方法に慣れにくく、1ヶ月以上続けても体重の減少が停滞しにくい。
「ホメオスタシス(恒常性)」によって変化を避けようとする人体の機能は、体重が減少すること自体にも働くので、カーボサイクルだからといってまったく停滞期がないわけではないが、他のダイエット方法よりは停滞しにくい。
「3ヶ月ほどのスパンで、ガッツリ運動して痩せきる」という強いモチベーションがあるなら、カーボサイクルダイエットは、順調に体重を減らしていくことができる優れた方法だ。
また、「糖質を入れて運動を積極的に行う」という特徴は「脂質制限ダイエット」と同じだが、それと比べて、「ローカーボデイ」には脂質を十分に摂取できるのもメリットになりうる。
食事管理は面倒だが、「糖質制限」や「脂質制限」と比べて「飽きにくい」という利点もあるかもしれない。
「カーボサイクルダイエット」のデメリット
カーボサイクルのデメリットとして、「日ごとに食事内容を変えること」と「糖質量を計算すること」が、けっこう面倒くさいというのがある。
「糖質制限」や「脂質制限」は、実はそこまで細かい計算をしなくても、ダイエットができる。
「ケトジェニック」ですら、「糖質を極力減らす」という意識でやれば、細かい計算は特に必要ない。
一方で、「カーボサイクル」は、「糖質量」「摂取カロリー」「消費カロリー」をちゃんと計算する必要がある。
また、「どれくらいの糖質量と摂取カロリーが最適か?」「どういうサイクルが自分に合っているか?」は、明確な答えがあるわけではないので、手探りでやっていかなければならない。
計算したり試行錯誤したりするのが苦手な人には向いていない。
「カーボサイクルダイエット」におすすめの食事メニュー
カーボサイクルをするなら、メインの糖質は「調整しやすい穀物」を選ぶと良い。
- 米
- オートミール
- イモ(干し芋、焼き芋)
- フルーツ
- 鶏卵
- 鶏むね肉
- サバ缶
- プロテイン
計量しやすい「米」や「オートミール」、食物繊維が豊富かつ、量を調整も効く「干し芋」や、バナナやりんごなどの「フルーツ」がおすすめ。
筋トレを積極的に行うためのダイエット方法なので「高タンパク」は前提。プロテインなどの補助食品を使うのもアリ。
「ローカーボデイ」には脂質を多く摂取できるが、卵や魚介類など、良質なタンパク質と脂質が含まれたものを選びたい。
運動しながらガチで痩せたい人のためのダイエット法なので、基本的にはストイックな食事内容を求められる。
「カーボサイクルダイエット」はこんな人におすすめ!
「しっかり管理しながら、早いペースで痩せたい」という人に向いている。
うまくやれば、「脂質制限ダイエット」の上位互換になり得るダイエット法。
ただ、「食事管理」と「高負荷の運動」を継続するのはけっこう大変。
「ダイエットに使える時間的・精神的リソースの多い人」におすすめしたい。
「カーボサイクルダイエット」についてはより詳しくは、以下の記事を参考にしてほしい。

間欠ファスティングダイエット
欧米は日本に比べて「ものすごい肥満」が社会問題になっているが、そのような人の治療としてよく勧められる「間欠ファスティング」というダイエット方法がある。
「間欠ファスティングダイエット」は、「まったく何も食べない日」と「普通に食べていい日」を交互に繰り返すダイエット方法だ。
過酷なダイエット方法だが、「肥満の人が痩せる方法」としては、他の方法よりも成功率が高いとされている。
「間欠ファスティングダイエット」のやり方
やり方はとてもシンプル。
- 24時間何も食べてはいけない
- 24時間好きに食べていい
を交互に繰り返す。たったのこれだけ!
カロリー計算など面倒なことをする必要はない。
肥満の人は、このシンプルなルールさえ守れば、適正に近いところまでは体重が落ちていく。
よりキツいバージョンとして
- 36時間何も食べてはいけない
- 12時間好きに食べていい
があるのだが、まずは「1日ごと」の間欠ファスティングができるようになることを目指す。
なぜ「間欠ファスティング」が効果的なのか?
上で紹介した「16時間ファスティング」で説明したが、「太っている人」は、「インスリン抵抗性」がついてしまい、「脂肪を溜め込みやすく、お腹が空きやすい」状態になっている。
「インスリン抵抗性」がついた状態で「カロリー制限」をしても、食欲はホルモンの働きにも規定されるので、途中で挫折してしまう可能性がとても高い。
肥満から抜け出すためのダイエットは、まず「インスリン抵抗性」をなんとかする必要がある。
「インスリン抵抗性」をなくすためには、インスリンがまったく分泌されない時間(つまり、胃に何も食べ物が入っていない時間)を増やすしかない。つまり「ファスティング(断食)」だ!
上で紹介した「16時間ファスティング」も効果的だが、「何も食べない日」と「好きに食べていい日」を交互に繰り返す「間欠ファスティング」は、肥満患者の治療に特に効果的とされている。
ファスティングをするのはキツいが、「キツい日」と「ご褒美(好きに食べていい日)」が交互に来るので、精神的なキツさはそこまでではない。
肥満患者からすると、「カロリー制限をしてください」と、「1日我慢したら次の1日は好きに食べていいよ」とでは、後者のほうがメンタル面でまだマシと思う人が多いようだ。
「空腹の時間」を増やしさえすれば、インスリンの分泌が正常になりホルモンバランスが整うので、食欲が自然な範囲に戻っていく。
また、「カロリー制限」に関しても、「好きに食べていい1日」の摂取カロリーを、ダイエット以前の「2日ぶん」以内に収めるのは、それほど苦痛にはならない。
肥満の人は、とりあえずは、カロリー制限を考えずに「1日ごとの間欠ファスティング」を一定期間継続することを目指す。それだけでも、体重は自然に落ちていく場合が多い。
間欠ファスティングがなぜ効果的なのかの理論的なことは、『トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ』という書籍で紹介されている。
ファスティングダイエットの理屈については、当サイトの「肥満から痩せるには断食が有効な理論的根拠」という記事でも解説しているので、よければ参考にしてほしい。

「間欠ファスティングダイエット」のメリット
「太っているがゆえに太る」という「肥満の悪循環」から抜け出すのに有効なダイエット法になる。
地獄の1日を乗り越えたあとは、天国の1日が待っているので、普通にカロリー制限をするよりも、精神的に楽と感じる人が多いだろう。
あと、「24時間何も食べない」というのは、ものすごく大変なことのように思えるかもしれないが、実はそこまでではない。
例えば、「1日1食」の習慣を続けている人がいるが、その人は実質的に「23時間のファスティング」を毎日続けているようなもの。
ファスティングをやってみればわかるが、空腹感は常に続くわけではなく、しばらく我慢すればおさまるので、24時間程度であれば、気合いがあれば乗り切れないこともない。
「間欠ファスティング」は、突飛な方法に思えるかもしれないが、「24時間は固形物を食べない」以外は特に制限のないシンプルなルールなので継続しやすい。
「間欠ファスティングダイエット」のデメリット
仕事との両立が難しいのが、大きなデメリット。
日ごとの体調の差が大きくなり、一定の生活リズムを掴みにくいという欠点はどうしてもある。
「何も食べない日」は、空腹を我慢するために意志力を消費するので、仕事のパフォーマンスは低下してしまう場合が多いだろう。
もともと、「病院に通って治療が必要になるレベルの肥満」向けのプログラムで、仕事よりも痩せることを優先する人のための方法。
日常的に取り入れるなら、「間欠ファスティング」よりも「16時間ファスティング」のほうがやりやすい。
「間欠ファスティングダイエット」はこんな人におすすめ!
「肥満で健康が心配だけど、何をやっても痩せられない」という人におすすめ!
普通にカロリー制限をするよりも、ダイエットの成功率が高いらしい。
本気で痩せたいなら、試してみる価値がある。
1日おきに「ご褒美」が来るからこそ、モチベーションを保ちながら継続しやすい方法だ。
まずは「最初の1日」を気合いで乗り切ってみよう。
以上、「おすすめのダイエット方法ランキング」について解説してきた。
当サイトでは、「ダイエット」について正しい知識まとめを書いている。基礎的な知識がまだおぼつかない人は、以下の内容を踏まえておくといいだろう。

「ダイエット中の食事や間食」に悩んでいる人は、以下のおすすめ記事が参考になる。


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