ダイエットはマジで難しい!
脂肪を1キロ落とすには、7200kcalを消費しなければならず、およそ12時間ほど走り続けなければならない計算になる。
ダイエット成功率のアンケート調査を見ると、成功率が1割以下という結果のものが多い。
ダイエットは、挫折するのがむしろ当たり前で、「痩せる」のはものすごく難しいことなのだ。
特に、30代以降で代謝が落ちてくると、ちょっとしたことで太るのに、必死に頑張ってもほとんど痩せない。腹回りの脂肪を落としきることなんて、どうやったって無理に思えてくるだろう。
今回書くのは、「痩せるのは無理!」とダイエットを諦めてしまった人への提案。
「糖質制限すれば痩せるよ」みたいなありきたりなことを言うわけではない。また、必ずしもダイエットをして体重を減らすことを推奨するわけではない。
「どうしても痩せられない」人のために、何かしらのヒントがあればと思って書いた。
目次
別に痩せなくてもいいと考えよう!現代人は脅されすぎ
体脂肪を減らすと見た目が良くなりやすいこと、肥満は健康においてマイナスの要因であることは、事実。
しかし、今のメディアでは、「痩せよう」「運動しよう」「健康になろう」ということが、あまりにも言われすぎている。
太っていることが、まるで罪であるかのように言われがちな現状は、さすがに異常だ。
なぜここまで「痩せなければ」というメッセージが発せられるかというと、「それがビジネスになるから」というのも理由のひとつだろう。
美容産業、フィットネス産業、健康産業は、太っていることに罪悪感や危機感を抱かせて、その解決策を提示することで儲けようとするビジネスモデルだ。こんなものに踊らされるのはバカバカしい。
酷いものになると、「太っていると嫌われる・評価を落とされる」みたいなイメージを持ち出してくる広告もあるが、「太っているからという理由で嫌ってくる人間は、むしろこちらから願い下げ」というのが真っ当なスタンスだろう。
あなたが太っていたからといって、別に誰かが損をするわけではない。むしろ、自己管理の甘さが悪であるかのような思想を植え付けようとしてくる連中のほうが、ずっと悪質だ。
そもそも、中年になればちょっと腹が出ているくらいが標準とも言える。日本は世界的に肥満の少ない国であり、「ちょっと太っている日本人」は、欧米の基準ではむしろ「スマートな体型」だったりする。日本人は心配性だからか、脅されすぎな傾向がある。
危機感を持つのは必ずしも悪いことではないが、「痩せなきゃいけないけど、ダイエットは失敗してしまった」みたいな考え方をしていると、そう考えてしまうことがメンタルに悪いので、まずは「痩せなくていい」と考えることが大事。
まずは、ダイエットを諦めてしまう。そして、「太っていても別にいい」と開きなおった上で、少しずつ身体をいたわるような習慣を身につけていくのがいい。
「痩せる」を目標とするのではなく、「身体に良い習慣をつくる」を目標としたほうが、成功率が高いし、健康にもメンタルにも良い。
では、具体的に何をすればいいのかを、以下で述べていく。
食事の楽しみを「増やす」ことを考える
食事は、人生の大きな楽しみだ。
「食事の楽しみが減ってしまうこと」が、ダイエットにおける最大の苦痛だろう。
だが、健康的な食生活を続ける上で、「お腹いっぱい食べて満足する」を捨てる必要はない。
そのためには、「体重を減らすために食事制限をする」のではなく、「食事をより楽しむために食事制限をする」と発想を切り替えることが重要になる。
「お腹いっぱい食べる」を捨てる必要はないが、それを「毎食」やるのではなく、「緩急をつける」のだ。
例えば、食事制限をしない状態が
朝食:自由に食べる
昼食:自由に食べる
夕食:自由に食べる
だとすると、
朝食:自由に食べる
昼食:制限した食事
夕食:自由に食べる
か、あるいは、
朝食:制限した食事
昼食:制限した食事
夕食:自由に食べる
といった形で、1日1食や、1日2食は、いつもどおり自由に食べるけど、「3食すべて自由に」をやめるというやり方をする。
「制限した食事」のメニューの例としては、「野菜サラダ、鶏むね肉、ゆで卵、低カロリーのスープ、ナッツ」など、低糖質、高タンパクのものが望ましい。
1日1食か2食は、身体に気を使った、「制限した食事」を心がける。
「緩急をつける」からこそ、「食事をより楽しめる」という発想ができると良い。
何も制限せずに好きなものを食べ続けても、体調を崩しやすいし、太ってしまうとその自己嫌悪で、さらに自暴自棄な過食をしてしまいやすくなる。
「空腹は最大のスパイス」とも言うし、適度に食事を節制するからこそ、食事を最大限に楽しむことができるのだ。
「気にせずたくさん食べるもの幸せ」だし、「身体に気を使った食事も工夫次第でおいしい」という幅を広げることで、より食事を楽しむことができる。
ダイエットを始めるとなると、すべての食事を制限しなければならないという考えになってしまいがちだが、それだと失敗しやすい。
まずは、「1日のうち1、2食ぶんを、身体に気を使った食事に置き換える」という、なるべくハードルの低いやり方から始めよう。
そして、「適度に節制した食事を挟むからこそ、より食事を楽しむことができる」というポジティブな発想の切り替えをするのが大事。
糖質の中毒症状を緩和する
太る原因になりやすいのは「糖質」だが、「糖質を抜くなんて考えられない!」という人も多いだろう。
必ずしも「糖質制限」をする必要はないが、糖質には中毒性があり、特に「慢性的に摂取するほど渇望感が湧きやすい」ことは踏まえておいたほうがいい。
糖質を摂ると血糖値が上がるが、「慢性的に血糖値が上がった状態」になると、インスリン抵抗性がついて太りやすくなり、ホルモンバランスが乱れて過食してしまいやすくなる。
これについては、厳しい糖質制限をする必要はなく、「高い頻度で糖を摂取する」のをやめればいいのだ。
「糖質をお腹いっぱい食べる」ことを我慢する必要はないが、「慢性的に糖質を摂取する」習慣はなるべくやめたい。
上で提案したのは
朝食:制限した食事
昼食:制限した食事
夕食:自由に食べる
というふうに、「3食全力をやめる」という食事制限の方法だ。
これをさらに改良すると、
朝食:糖質制限食
昼食:糖質制限食
夕食:自由に食べる
になる。
「自由に食べる」ときは、ご飯をもりもり食べていいが、それ以外の食事は、糖質を減らした食事を意識する。
「糖質をたくさん食べる」快楽は、何ものにも代え難く、メンタルの健康や、人生を楽しむためには大切なものだ。だが、「3食とも糖質たっぷり」だと、中毒性が強まってしまうし、健康にも良くない。
糖質を美味しく食べるためにこそ、「自由に食べる」タイミング以外は、「糖質制限」をすると良い。
あと、糖質制限食は、やってみると、以外と空腹を感じないし、調子が良くなることも多い。まずは1食か2食を「糖質制限食」に代替することから始めてみよう。
体重を減らすことを目標としない「筋トレ」
「筋トレ」によって筋肉量を増やすことは、ダイエット以外にも、体調の改善、集中力の向上、ストレスの軽減など、メリットが多い。
筋肉量の増加は「健康貯金」のようなものなので、「筋トレ」はとてもおすすめだ。
また、よく知られているように、「筋トレ」はダイエットにも有効。
筋トレ自体は、そこまで多くカロリーを消費するわけではない。だが、筋肉量が増えると、基礎代謝が増加する。そのため、長期的なスパンで見れば、筋トレによって消費される総カロリーはとても多い。
痩せたいのであれば、「有酸素運動」よりも「筋トレ」のほうが効果的だ。有酸素運動は、短期的なカロリー消費量は多いが、継続するほどカロリー消費をしにくい身体になっていく。一方で、筋トレは、筋肉量を増やし、カロリーを消費しやすい身体にしてくれる。
「どんな筋トレをやればいいか?」だが、ダイエット面に関して言えば、大きな筋肉を効率的に鍛えられる「スクワット」と「腕立て」が、もっともコスパが良い。これに関しては以下のページを参考にして欲しい。

筋トレはダイエットに有効だが、すぐに効果が出るわけではないので、「痩せる」を意識するとモチベーションが切れてしまいやすい。
筋トレをするときは、「痩せる」ことを考えすぎず、「地道に筋肉量を増やして、少しずつ健康な身体のための貯金をしていく」ことを目標にしよう。
「体重を落とす」ではなく、「良い習慣を身につける」をまずは目指す
色んなダイエットを試して挫折してしまった人は、「痩せるのは無理!」と開きなおってもいいと思う。
「別に太っていてもいい」とした上で、「自暴自棄にならず、良い習慣を作っていく」という心構えが大事。
痩せるのを諦めたからと言って、「自分をケアすること」が重要であることは変わりない。
ここでは
POINT
- 食事をより楽しむための食事制限
- 慢性的な糖質の摂取を緩和するための糖質制限
- 痩せることを目的としない筋トレ習慣
を提案してきた。
これらを無理なく習慣にすることができて、その上で「もっと痩せてみたい」という意欲が湧いてきたらなら、あらためてダイエットに取り組んでみるのがいいだろう。
当サイトでは、「ダイエット関連の記事」をいくつも書いているので、よければ以下のページも参考にしていってほしい。



