男性と女性、つらいのはどっちか?
以前、「男性のつらさ」と「女性のつらさ」について、それぞれ記事を書いたことがある。


これらが好評だったので、今回は、「男性と女性つらいのはどっち?」を、比較検討しながら書いていきたいと思う。
男女の相互理解のために、この記事が役立つなら幸いだ。
当方はただのおじさんであり、あくまで一般おじさんの意見であることに留意して読んでほしい。
目次
男性は「勝者総取り」、女性は「負けにくいけど大勝ちしにくい」
男性は「勝者総取り」で、女性は「負けにくいけど大勝ちしにくい」傾向がある。
男性は、「めっちゃ勝つ人と、めっちゃ負ける人に別れやすい」。
高い能力があり、高学歴で高年収であれば、パートナーを見つけやすく、自己肯定感も高くなりやすく、何の問題もなく、現代社会を謳歌できる。
しかし、そのぶん、男性の競争は厳しい。競争社会で敗北した男性は、強い劣等感に苛まれる。
競争に勝てなかった男性は、ほとんどの場合、自信を喪失し、劣等感の強さにより、自分から異性や他人と話そうとしなくなる。それくらい、男性社会の秩序化は、強く機能している。
一方で、女性は、「大きく勝ちにくいが、大きく負ける人も少ない」。
女性は、年収と婚姻率が、負の相関にある。つまり、仕事で結果を出すほど、パートナーを得られなくなる傾向があるのだ。これは男性とまったく逆だ。
「仕事の結果」と「良いパートナー」の両方が手に入りにくいので、女性は「勝者総取り」になりにくい。
ただ、女性は、競争に勝ち抜かなくても、若いときは尊重されやすいし、パートナーも見つかりやすい。
女性は、「大きく勝ちにくい」というデメリットの代わりに、「大きく負けにくい」というメリットがある。
上位の女性は「不平等に感じる」、下位の男性は「視界に入らない」
女性は、「勝っている男性」を見て、「男っていいなあ」と思うことが多いかもしれない。
だが、女性に羨ましがられるのは「上位の男性」であって、競争に負けて落ちぶれた「下位の男性」は、そもそも女性の「視界に入らない」。
負けた男性は、「存在が認識されないレベル」で、社会から排除される場合すらある。
一方で、優秀な女性が、同じような学歴と同じようなキャリアの同僚の男性と、自分とを比較して、「女性が不利を被っている」と感じるのは無理もない。
男性のエリートが、パートナーの女性にサポートをしてもらいながら仕事をこなすのに対して、自分はそういう恩恵を受けられず、また出産などでキャリアが中断されたりすると、「女性が不利なので、もっと男女平等の世の中になってほしい」と感じるのは無理もない。
ただ、男性は男性で、競争に負けてしまうと、女性では考えられないくらい悲惨な待遇に陥るという側面もあるので、一概にどっちが不利かは言えない。
女性は「キャリアが難しい」、男性は「逃げ場がない」
女性は、社会から、矛盾したメッセージを突きつけられ、それに苦しむことが多い
- 「女は家庭に入れ」と「女も仕事をして稼げ」
- 「女を捨てるな」と「女であることに甘えるな」
など、互いに相反する価値観の板挟みで苦しくなる。
そのため、女性は、「明確な目標に向かって、全力で集中する」のが男性よりもやりにくい傾向があり、それゆえに「キャリア形成」が不利になりやすい。
ただ、どっちつかずに晒されているがゆえに、両方が中途半端であっても、社会的には許される傾向がある。
一方で、男性は、「競争から逃げることは許されない!」というくらい、強いプレッシャーを感じながら生きている。
男性の場合、真っ当な人間として承認されたり、結婚して家庭を持ちたいのであれば、「ちゃんと仕事をして稼ぐ」以外の選択肢を見つけにくい。
男性は「競争そのものが苦しい」、女性は「逆転の可能性のなさが苦しい」
男性は、厳しく、逃げ場のない戦いに晒されている。
だが、「敗者復活の夢」みたいなものは、意外と長く見続けることができる。
男性は、齢をとっても生殖能力を失いにくく、ドーパミンなどやる気ホルモンの分泌量も女性より多い。
個人差もあるが、男性は、競争から逃れられない一方で、負けている状態であっても、「俺もワンチャンある!」という希望を、抱き続けることができる側面がある。
一方で、女性は、若いときは、競争を楽に乗り越えられるというメリットがある。
だが、一定の年齢を超えてしまうと、生殖という意味では逆転の目がなくなる。
高齢男性も、実質的な逆転の可能性は「ほぼゼロに近い」のだけど、まったくゼロになったわけではないので、「ワンチャンあるかも!」の幻想に浸ることはできる。
その点において、男性は、厳しい競争に晒されながらも、女性より楽天的に生きやすい側面はあるかもしれない。
男性は「自制」を求められ、女性は「配慮」を求められる
男性は、周囲から「警戒される」存在だ。
そのため、感情や行動を「自制」することを求められやすい。
急に泣き出したり、怒鳴りだしたりする男性は、仲間内から排除されやすい。
その代わり、細かな気遣いとか、身だしなみがだらしなかったりなどは、許される傾向がある。
女性は、暴力などに晒されることを「警戒しなければならない」存在だ。
そのため、周囲への「配慮」が要求されやすい。
配慮や気遣いが足りない女性、身だしなみがまともにできないような女性は、仲間内から排除されやすい。
その代わり、泣き出したり、感情をむき出しにしても、男性よりは許される傾向がある。
男女とも、周囲から何らかを期待され、要求されることは変わりないのだが、「警戒される男性」は「大人しくすること」、「警戒しなければならない女性」は「注意深くすること」を特に求められる傾向がある。
男性は「保護されない」、女性は「放っておかれない」
男性は「保護されない」。
ホームレス、自殺者、低賃金肉体労働者が多いのは、男性だ。
また、生活保護などの社会保障の受給者は、男性の比率が少なく、女性の比率が高い。
男性は、社会から保護されない傾向があり、自分からも保護されることを望みにくい傾向がある。
一方で、女性は、男性よりも保護される傾向があるので、実際に「劣悪な待遇」に遭っている人は、男性よりも少ない。
だが、女性は、男性と違って、良くも悪くも、「放っておかれない」。
女性が変わったことをすると、「女性○○」とか「美人○○」といって、よくわからない注目を浴びる。何かやるたびに、注目に晒され、息苦しく感じてしまうかもしれない。
男性は、良くも悪くも、「放っておかれる(自由を認められる)」ので、失敗したときに救済されにくいが、そのぶん自分のペースでのびのびと生きることができる。
「保護されないこと」と「放っておかれないこと」は、ある程度はトレードオフの関係になっていて、どちらが望ましいとも一概には言えない。
結論:男性と女性どっちがつらいのか?
「男性と女性つらいのはどっち?」の結論だが、人による。
「男性に生まれたかった」と思う女性は多いだろうし、逆に「女性に生まれたかった」と思う男性も多いだろう。
ただ、「つらさ」は、当事者になってみないとわからないところもある。
それぞれの「つらさ」があるので、不用意に「男はいいなあ」とか「女だったら楽できた」なんて言うと、政治的に正しくないと見なされる場合があるし、周囲からも「こいつバカだな」と思われるリスクがある。
「男性と女性つらいのはどっち?」と聞かれたとき、「どっちもつらいし、人それぞれでしょ」と言うのが、少なくとも、社会的には無難な答えになるだろう。
以上、「男性と女性つらいのはどっち?」について、おじさんが考えてみた。
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