「豆腐」は、低コストかつ高タンパクの食品で、美容やダイエットに向いている。「豆腐ダイエット」という言葉もあるくらいだ。
「大豆」からできるので値段が安く、「お米」と並んで、古くから日本の食卓によく並ぶ、日本人の心の友のような存在だ。
「豆腐」について、ちゃんと知っておいて損はない。
今回は
- 豆腐がいかに優れた食品なのか?
- 豆腐の美容効果とダイエット効果
- 豆腐を食べる上で気をつけるべきこと
- 豆腐のおすすめダイエットレシピ
について解説していく。
目次
豆腐とは何か?作り方と種類
「大豆」を煮てから絞った汁を、「にがり」で固めたものが、「豆腐」だ。
「にがり」は、塩化マグネシウムのことで、海水から「塩」を作ったときにできる「おまけ」のようなもの。
食用として最高の豆である「大豆」と、海から塩を作ったときにおまけでもらえる「にがり」を使えば、それだけで「豆腐」ができる。
「大豆」は、そのままでは食べにくいが、「豆腐」にすると美味しく食べられるので、「豆腐」はアジア圏で広く普及している。
「豆腐」料理には
- 油揚げ ……薄く切った豆腐を揚げたもの
- 厚揚げ ……厚く切った豆腐を揚げたもの
- 高野豆腐……豆腐を凍らせてから乾燥させたもの
などなど、知っての通り様々なバリエーションがあり、豆腐を使ったレシピは非常に豊富。
多くの食品とマッチするし、美容やダイエットにも良い。
「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」の違いと、栄養成分表示
豆腐には、大きくわけて「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」がある。
- 木綿豆腐 ……脱水しながら作るので固い
- 絹ごし豆腐……水分を抜かずに作るので柔らかい
- ソフト豆腐……「木綿」と「絹ごし」の中間くらいの固さの豆腐を「ソフト豆腐」と言うことがある
「木綿豆腐」は、基本的に「調理用の豆腐」として使う。
「絹ごし豆腐」は、調理用としても使うが、そのまま醤油などをかけて食べることもある。
「木綿豆腐」の栄養成分表示
エネルギー :73kcal
タンパク質 :7.0g
脂質 :4.9g
炭水化物 :1.5g
ナトリウム :9mg
カリウム :110mg
カルシウム :93mg
マグネシウム:57mg
リン :88mg
鉄 :1.5mg
亜鉛 :0.6mg
ビタミンE :4.4mg
ビタミンB1 :0.09mg
ビタミンB2 :0.04mg
ビタミンB6 :0.05mg
ナイアシン :0.2mg
(木綿豆腐100gあたり)
「絹ごし豆腐」の栄養成分表示
エネルギー :56kcal
タンパク質 :5.3g
脂質 :3.5g
炭水化物 :2.0g
ナトリウム :11mg
カリウム :150mg
カルシウム :75mg
マグネシウム:50mg
リン :68mg
鉄 :1.2mg
亜鉛 :0.5mg
ビタミンE :3.4mg
ビタミンB1 :0.11mg
ビタミンB2 :0.04mg
ビタミンB6 :0.06mg
ナイアシン :0.2mg
(絹ごし豆腐100gあたり)
データは「食品成分データベース」から。
「木綿豆腐」のほうが高カロリーだが、これは同じ100gあたりのカロリーで比較しているから、水分量の少ない「木綿豆腐」のほうが高めに出る。
基本的に同じものなので、水分量を除けば、どちらも同じくらいのボリュームで、同じくらいのカロリーだ。
参考までに、そのまま醤油などをかけて食べる「絹ごし豆腐」は、1パックで150g。
「絹ごし豆腐」は100gあたり「56kcal」で、1パック(150g)あたり「84kcal」になる。
豆腐の「美容効果」を解説
豆腐の原料になる「大豆」は、非常に栄養価に優れた食材なので、美容効果が見込める。
「低カロリー高カロリー」で、「ビタミン」と「ミネラル」が豊富に含まれているので、豆腐を主軸に据えた食事は、美容にも健康にも良い。
栄養素が良質であることに加え、大豆には、レチシン、コリン、サポニン、イソフラボンなど、微量だが良質なポリフェノール類が含まれていて、美容に良い効果を期待できるという研究が多く発表されている。
また、大豆の糖質には、「オリゴ糖」という腸内環境にメリットをもたらす糖が含まれているので、整腸効果も期待できる。
総合的に見て、豆腐は美容に良い食材と言うことができるだろう。
なお、豆腐のタンパク質や脂質は「植物性」のもの。
「動物性」と「植物性」の、どちらが良いかは一概には言えないが、バランスが大事とされている。
「肉」や「魚」や「乳製品」を多めに食べる人は、たまには豆腐で「植物性」のものを取り入れるほうが、バランスが良くなるので、豆腐を日々の献立に取り入れるメリットは大きい。
豆腐の「ダイエット効果」について
豆腐は、「カロリーが低いわりに満腹感がある」ので、ダイエット向きの食品と言える。
米、小麦、肉類などの代用として「豆腐」を取り入れると、優れたダイエットメニューになりやすい。
「米」と「豆腐」のカロリーを比較してみると
- お米1合(150gの米を炊飯したもの)のカロリーは「530kcal」
- 豆腐を3パック(450g)のカロリーは「252kcal」
と、豆腐のほうがだいぶ低い。
「お米1合」と「豆腐3パック」だと、豆腐のほうがお腹が一杯になるけど、カロリーは半分以下。
「お米」と「豆腐」は、「白くて味がプレーン」というのは共通しているので、「豆腐」を主食の代用にできれば、非常にダイエットに効果的だ。
豆腐の食べ過ぎは身体に悪いのか?注意点について
豆腐を摂取する上で注意したいのは、「マグネシウム」と「イソフラボン」の過剰摂取。
「マグネシウム」の過剰摂取について
豆腐を作る際には、「にがり」という、海水から塩をとるときに取れる「おまけ」が使われる。
海水には、塩(ナトリウム)の他にも、「マグネシウム」や「カリウム」といったミネラルが含まれていて、「塩」が取り除かれた残りのミネラルが「にがり」となる。
大豆の絞り汁を「にがり(塩化マグネシウム)」によって固めたものが「豆腐」であり、豆腐には「マグネシウム」が多く含まれる。
そのため、豆腐を食べ過ぎると、「マグネシウム」の過剰摂取に繋がるおそれがある。
「ミネラル」は、人体にとって必須のものであると同時に、過剰摂取すると身体に良くない。これは「塩(ナトリウム)」を例に考えればわかるだろう。
マグネシウムも、過剰摂取を続けると、人体に良くない場合があり、「マグネシウムは1日350mgまで」が推奨されている。
「豆腐100g」に含まれるマグネシウムは「50mg」であり、豆腐700g(マグネシウム350mg)を食べると、マグネシウムが過剰摂取ぎみになる計算。
ただ、「マグネシウム」は、過剰摂取しても尿から排出されるため、基本的には、悪影響はほとんどないと言われている。「塩分に気をつけよう」とよく言われるが、「マグネシウムに気をつけよう」とはあまり言われない。
それでも、700g以上の豆腐を毎日食べ続けるような生活をしているなら、少し控えたほうが賢明かもしれない。
「イソフラボン」の過剰摂取について
「大豆イソフラボン」は、大豆に含まれるポリフェノールで、基本的にはメリットが多く、積極的に摂取したい成分とされている。
大豆イソフラボンは、女性ホルモン(ヒトのエストロゲン)に分子構造が似ていて、高齢に伴って減ってくる女性ホルモンを補う効果などが期待されている。
ただ、イソフラボンの過剰摂取に悪影響がある可能性も指摘されている。
実際のところ、そもそもポリフェノールは、非常に微量のもので、それが人体にどう作用するか正確に計測するのは難しく、「そこまでちゃんと明らかになっていない」のが現状だ。
イソフラボンの影響のエビデンスに関しては、「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A-厚生労働省」を見ると良い。
豆腐に含まれる「大豆イソフラボン」関して言えば、「マグネシウム」などのミネラルと比べてずっと微量なので、「マグネシウム」に気をつけていれば、「イソフラボン」については特に考えなくてもいい。
男性の場合、「ソイプロテイン」などを頻繁に飲む人などは、イソフラボンの過剰摂取を気にしたほうがいいかもしれないが、日常的に「豆腐」を食べ続ける程度であれば、特に問題視する必要はない。
食べれば食べるほど良い食品なんて存在しない
「イソフラボン」はともかく、「マグネシウム」には注意する必要がある。「1日3食ずっと豆腐」みたいな食生活をしているなら、ちょっと考え直したほうがいいだろう。
ただ、基本的に「豆腐」は、とても優良な食品で、「よく食べることが推奨される」食材だ。
そもそも、世の中には、「食べれば食べるほど身体に良い食品」など存在しない。
「超優良」とされている食品でも、過剰摂取にはデメリットがある。
例えば
- 「鶏むね肉」「鶏ささみ肉」は、「プリン体」の過剰摂取が問題になる
- 「鶏卵」は、「コレステロール」の過剰摂取が問題になる
- 「ブロッコリー」は、「ゴイトロゲン(ヨウ素の取り込みを阻害する物質)」の過剰摂取が問題になる
など、「鶏むね肉」や「ブロッコリー」といった食品でも、同じものをひたすら食べ続けるのは、あまり良くないのだ。
結局のところ、「様々な食品をバランス良く摂る」という当たり前のことが大事になる。
豆腐のおすすめダイエットレシピ
豆腐のダイエットレシピとして、「主食など、太りやすいものの代用として豆腐を使う」というのが肝になる。
- 「米」の代わりに「豆腐」を使う
- 「小麦粉」の代わりに「豆腐」を使う
- 「肉」の代わりに「豆腐」を使う
というパターンが考えられる。
「木綿豆腐」は、うまく調理すると、米に近い触感になる。
「絹ごし豆腐」は、上におかずを乗せて、ご飯の代わりとして食べることができる。
牛丼の「松屋」では、豆腐を白ごはんの代わりにできるオプションが可能な店舗もある。
「主食」を「豆腐」に置き換えることができれば、それだけでわかりやすくダイエットになる。
【もはや米】豆腐チャーハンの作り方!ダイエット中でも食べられる【糖質制限】
「米」の代わりに「豆腐」を使って作るチャーハン。
動画の通りに作るとかなり美味しい。ちょっと手間はかかるけど、低糖質ダイエットメニューとしておすすめ。
【ギャル曽根家】豆腐で作る!お好み焼き【ダイエットレシピ】
「小麦粉」の代用として「豆腐」を使うパターンの料理。
調理方法しだいで、豆腐は炭水化物の代用になる。
【基本のレシピ】豆腐ハンバーグ
定番の豆腐ハンバーグだが、これは「肉」の代わりに「豆腐」を使う。
上の動画のレシピでは、まったく肉を使わないわけではなく、一部の肉を「豆腐」で代用しているが、純度100%の豆腐ハンバーグよりも、「一部を豆腐に置き換える」ほうが、やはり味はおいしい。
植物性の豆腐を使うことでバランスが取れるし、コストも安くなるので助かる。
美容を意識する人におすすめのレシピ。
豆腐サラダ
自分がよくやる食べ方はこれ。
サラダの上に豆腐を乗せるだけの超簡単レシピだが、シンプルにおいしい。
ダイエットを意識するなら、ドレッシングのカロリーには注意したい。
以上、「豆腐の美容・ダイエット効果」と「豆腐のおすすめダイエットレシピ」について解説してきた。
当サイト「メンズ美容チャンネル」では、食品のダイエット関連の記事を多く書いているので、よければ以下のページも参考にしてほしい。



