痩せたいと考えている人は多いけれど、ダイエットの成功率はとても低い。
「絶対に痩せる!」と決意した人向けに、具体的に何をやればいいのかを完全に教えようと思う。
「ここに書かれている手順をやれば、確実に痩せることができる」という現実的なガイドを作ったつもりだ。
痩せることのメリットを意識する
「絶対に痩せたい!」と思っている時点で、痩せることにメリットが多いことは知っているだろう。
だが、モチベーションのために、あらためて痩せることのメリットを確認しろ!
見た目が良くなる
まず何より、痩せると見た目が良くなる。
体型がスマートで、顔の輪郭や首がシュッとしていれば、ほとんどの人が、雰囲気イケメン、雰囲気美人にはなれる。
ルックスの良し悪しにおいて「体脂肪が少ないかどうか」は、もっとも重要な要素と言っても過言ではない。
体脂肪が減ると、肌も綺麗になりやすい。
どんな高級な美容品や美容家電を使うよりも、「何よりダイエットが万能の美容法」なのだ!
健康状態が向上する
脂肪を身体に付きすぎた状態は、慢性的なダメージをもたらし、不調や病気の原因になる。
よく「小太りが最も健康的」というデータが言われたりするが、これは死ぬ直前の人は臓器などが壊れてガリガリになることが多いから。
中高年くらいの年齢であれば、体脂肪率が低めのスラッとした体型を維持していたほうが、最も健康に良い。
アンチエイジング法とか、身体に良い習慣などを頑張っても、太っていることはそれらを帳消しにするマイナスなので、まずは痩せたほうがいい。
パフォーマンスが上がる
スポーツ選手において、脂肪が付きすぎていると、パフォーマンスが落ちることは誰でもわかる。
実は、頭脳労働においても、脂肪は、集中力や体力をムダに奪う「重り」になるので、少ないほうがパフォーマンスを発揮しやすい。
体脂肪が減ると、身体が軽くなり、だるさが減るので、デスクワークにおいても能力が向上する。
他者からの評価が上がる
アメリカやカナダのような国では、年収と体型に、わかりやすく相関があることが明らかになっている。
高収入ほど痩せていて、低収入ほど肥満が多い。
残酷な話ではあるが、「スマートな体型であることは、自制心を持っていることの証」という世の中になってきているのだ。
昔は、太っていることが裕福さの証として好意的に見られたが、今は、痩せていることが自制心の証として他者評価に繋がりやすい。
逆に言えば、中高年なのにスラッとした体型を維持できている人は、他者からの高く評価され、尊敬されやすくなる。
自己肯定感が高まる
ダイエットに成功して、スマートな体型を維持できていると、様々な面において、自己肯定感が高くなる。
「努力を継続して痩せることができた」人であるほど、スラッとした自分のウエストを見るたびに、自己肯定感を得られる。
ダイエットに成功したというポジティブな経験は、別の分野で努力を継続する上でも役に立つ。
自分の本当の人生を生きられる
「痩せたいけど、まだ十分に痩せられていない」という人はたくさんいる。
その人は、「自分の100%の魅力を発揮できていない状態」だし、本人もその自覚がある。
そのような人は、「本当の自分はまだ……」と思いながら、時間だけが過ぎていくことになる。
自分が理想と思えるほど体脂肪率を減らして、100%の自分になることで、「今の自分はまだ本当じゃない」という空想を抜け出して、自分自身のリアルな人生を歩み始めることができる。
これは、ダイエットを成功することの、最も大きなメリットとすら言えるかもしれない。
まとめると
POINT
- 見た目が良くなる
- 健康に良い
- パフォーマンスが上がる
- 他者評価が上がる
- 自己肯定感が上がる
- 人生に本気になれる
このように、痩せることのメリットはあまりにも多い。
そして、多くの人がそのメリットを自覚しているのに「わかっているけど痩せられない!」のだ。
「痩せる」ことは、それくらい難しい。
痩せることの難しさを意識する
短期的に体重を減らすのは、そんなに難しくないが、「体脂肪」を減らすのは、ものすごく難しい。
ダイエットにおける最重要知識だが、脂肪は1kgあたり約7200kcalだ。
つまり、1kgの脂肪を減らすためには、「3日間何も食べない」のと同じカロリーを減らす必要がある。
しかし、体重計に毎日乗っていると、ちょっと努力すれば1kgくらいは簡単に減るように思えるかもしれない。
なぜそうなるかというと、ヒトの身体は、水分量で1〜2キロくらいは簡単に体重が上下するから。
身体には、炭水化物と塩分が「水分」と結びついた形で、保存されている。
短い時間でも、運動して、炭水化物と塩分を消費すれば、「体内の水分(むくみ)」が減って、短期的に数キロ落ちる。
でもこれは、体脂肪が減ったわけではなく、主に水分が減っているだけなので、普通に食事をすればすぐにもとに戻ってしまう。
毎日、同じ条件で体重を計り続けないと、本当に痩せているかどうかはわからないのだ。
ここらへんの詳しい理屈は「ダイエットの正しい知識まとめ!基礎代謝、GI値、チートデイなどを理解できているか?」の記事にまとめているので、興味があるなら以下を参考。

ともかく、主観的には「1kgくらいなら簡単に減る」と思っているかもしれないが、体脂肪を減らすというのは並大抵のことではない、と言いたかった。
単純計算で、1キロ痩せるには、1日500kcalマイナスにする生活を、2週間続ける必要がある。
1日500kcal減らして、1ヶ月で2キロ減らすのが、ダイエットの現実的なペース。
つまり、ダイエット成功のためには、「長期的な努力」が必要不可欠だ。
そしてこの「長期的な努力」というのが、人間にとって何より難しい。
短期的にモチベーションが高い人はたくさんいるけど、それを長期的に維持できる人はまずいない。
「ダイエットを本気でやる!絶対に成功させる!」と決意した人に、その後アンケートで結果を聞いたら、たいていの調査では、成功率が10%以下になるようだ。
ダイエットのメリットを強く認識して、「絶対に痩せたい!」と本気で決意したとしても、10人中9人以上は、それを続けることができない。
「1ヶ月で2kg減らす」という現実的なペースのダイエットを、3ヶ月続けるだけで、6kg痩せる。6kgも減ったら、体感的には、かなり痩せたと感じるだろう。
しかし、3日とか1週間ならできても、「3ヶ月」も努力を継続することは、ほとんどの人ができないのだ。
まとめると
POINT
- 脂肪1kgを減らすには7200kcal消費する必要がある
- すぐに痩せたと勘違いしてしまうのは、水分(むくみ)のせい
- 痩せるためには「長期的な努力」が必要不可
- 努力を継続することは、ほとんどの人が想像する以上に難しい
痩せるために必要なのは「そこそこの努力」を長く続けること
ダイエットを成功させるのはとても難しい。
しかしだからといって「今までダイエットに成功しなこなかった人生なんだから、死ぬ気でやらなければならない!」と意志をみなぎらせるのは、ちょっと違う。
ダイエットにおいて、「すごく苦しい思いをする」「めちゃくちゃな努力をする」ことに合理性はない。
まず、人間の身体は、急激な変化に対応しようとするので、短期的では痩せないようになっている。
短い期間に食事を減らし過ぎたり、めちゃくちゃな運動でカロリーを消費すると、代謝が落ちて逆に痩せにくくなってしまう。
つまり、体脂肪は「ゆっくり減らしていく」以外に選択肢がない。
ダイエットを成功するための最も有効な方法は
- ちょっと物足りない程度の食事制限
- ちょっとキツく感じる程度の運動
このふたつを、一定期間、無理せずにこなしていくこと。
つまり、ダイエットで重要なのは、「気合いを入れて苦しみに耐える」ことではなく、「そこそこの自制心をを保ち続ける」ことなのだ。
この「そこそこの自制を継続する」というのが、簡単にできそうに思えて、めちゃくちゃ難しい。
人間は、意志の強さにも波があるし、生活にも波がある。
普通に生きていれば、コンビニに入ったときに、カロリー高めの新商品がつい気になってしまったりする。
仕事でストレスがたまったときは、つい食べることでストレスを解消したくなってしまう。
ちょっとしたことで、自制心が崩れ、「もういいや」となって、なし崩しにダイエットが失敗に終わってしまいやすいのだ。
まとめると
POINT
- 「ものすごく頑張る」のではなく、「ほとほどの努力」を「長く続ける」ことが成功の鍵
- 「ちょっと物足りない程度の食事制限」と「ちょっとキツく感じる程度の運動」を継続すれば痩せる
- 感情や生活リズムには波があるので、「意志の強さ」に頼ると破綻する